短信です。誠に申し訳ありません。あまりにも情けない発言が出ていますので、ご紹介します。
韓国は対中国貿易でかつてのように大きな黒字が出せなくなっています。中国は韓国にとって最大の貿易相手国ですが、このままでは対中国貿易が赤字に転じるのも遠い日のことではない状況です(詳細は以下の先記事をご参照ください)。
2022年06月28日(現地時間)、韓国大統領室の崔相穆(チェ・サンモク)経済首席は、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領のNATO首脳会議に同行したスペイン・マドリードでブリーフィングを開催。
そこで「中国を通した輸出好況時代が終わろうとしている」と明確に述べました。
上掲の記事でご紹介したとおりの状況ですので、この発言は極めて至当なものです。
そもそも、この崔相穆(チェ・サンモク)経済首席は、非常な切れ者です。
ソウル大学の法学科卒業ですが、経済官僚となり、企画財政部で「財政経済部証券制度課長」(3級)、「金融政策課長/金融委員会公的資金管理委員会事務局長」(2級)、「企画財政部政策調整局長」、「経済政策局長/企画財政部政策協力室長」(1級)を歴任。
企画財政部内で「圧倒的なエース」「天才官僚」などと異名を取ったほどです。
2017年05月までは企画財政部第1次官だったのですが、文在寅政権の成立と共に公職から退任(笑)。
尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが大統領に決まった後は、企画財政部長官になるかとも目されていたのですが、結局、大統領秘書室経済首席秘書官となりました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は優秀なブレーンを選択したといえます。
ですが……この発言を伝える韓国メディア『毎日経済』の記事に、いかがなものかという記述があります。該当部分を以下に引きます。
(前略)
ただし、政策当局者が「脱中国」に公の場で言及することは、中国の反発を呼び起こし得るという点で不適切だという指摘も出ている。チョン・インギョインハ大学国際通商学科教授は「崔(チェ)首席が話した方向性は正しいが、体制転換期間、韓国は中国との貿易が避けられず、中国依存度を維持しなければならない業種もある」とし「中国側に刺激的に聞こえる発言は避けた方がいい」と助言した。
(後略)⇒参照・引用元:『毎日経済』「中国を通じた輸出好況時代終わっている?」
チョン教授は「中国を刺激するから脱中国などと言わない方がいい」助言(?)したとのことです。
本当のことを言えないようなら、大学の先生などやめてしまったらいかがでしょうか。文系でも真実を追求する科学者であることに変わりはないでしょうに。
(吉田ハンチング@dcp)