2021年10月06日、『韓国銀行』は09月の外貨準備高を公表しました。以下です。
外貨準備高:4,640億ドル(約51兆7,449億円)※1
(前月比:1億ドル増加)<<内訳>>
⇒Securities 4,194億ドル(約46兆7,757億円)
(証券類)
前月比:11億ドル増加⇒Deposits 199億ドル(約2兆2,195億円)
(預金)
前月比:11億ドル減少⇒SDRs 154億ドル(約1兆7,176億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:2億ドル増加⇒IMF position 46億ドル(約5,130億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:1億ドル減少⇒Gold 48億ドル(約5,353億円)
(金)
前月比:増減なし※1円換算は2021年10月06日「1ドル=111.53円」のレートで算出
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年9月末の外貨準備高」
Securities(証券類)が11億ドル減ってDeposits(預金)が11億ドル増えています。いってこいならそのままの結果です。
韓国メディアには「過去最高をまた更新!」と惹句が踊っていますが、当月増加したのはSDRで、韓国は関係ありません(SDRはドル、ユーロ、ポンド、円、人民元から組成される)。SDRのドル換算額が上がっただけです。
韓国メディアでは「過去最高を更新して4,640億ドルとなった!」と報じていますが、数字上はそうですが、先月に『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)からSDRの分配が受けられたこと(韓国は82億SDRの分配を受けた)が、ここまで増加できた主要因です。
『韓国銀行』が公表している外貨準備高合計から、「SDR」「IMFリザーブポジション」「金」を除き、「Securities(証券類)」と「Deposits(預金)」だけを合算して直近の推移を見てみると以下のようになります。
↑韓国の外貨準備高の「Securities(証券類)」と「Deposits(預金)」を足した金額の「2021年01~09月」推移⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト
増えていません。というわけで、当月は特に「過去最高!」と言い立てる結果ではありません。
(吉田ハンチング@dcp)