2022年08月19日(金)にドルウォンレートが一気に「1ドル=1,330ウォン」台に再進入し、韓国の皆さんを驚愕させました。
韓国通貨危機以来のウォン安水準まできたのです。
アメリカ時間でもウォン安進行は止まらず、決着は以下のように「1ドル=1,335ウォン」なりました(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
前日の08月18日(木)にも長い陽線でしたが、この日にはジェームス・ブラード(James Bullard)セントルイス連邦準備銀行総裁が「次の『FOMC』では0.75%(=75bp)の利上げ支持に傾いている」と述べた、という報道が出ています。
改めて次の『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)の決定についてのリスクが喚起されたといえます。
そもそも現在のウォン安は、合衆国の金融引き締めが大本なので、韓国には止められません。合衆国が流動性の引き締めをやめない限りはウォン安基調は続くものと考えられます。そして両国の金利差がこれを加速します。
そのため、次の『FOMC』で政策金利が何パーセント上がるのかは非常に重要です。ドルウォンレートは次の金利引き上げの情報も飲み込んで動いています。
次の『FOMC』は09月20~21日です。
ドルの強さを示す示す「DXY」がどのように推移しているかというと……以下をご覧ください。
DXYは「108.17」まできました。ドル強が進行しています。
韓国メディアでもさすがに狼狽した記事が出ていますが、どれも諦めムードです。自分たちで止めようとしても無理なことが分かっているからです。
ですので、解決策として……みたいな話はありません。あくまでも「1ドル=1,330ウォンを超えたのは2009年04月29日(1,340.70)以後13年4カ月ぶり」といった報道となっています。
イナゴの群れは飛んでくるのをただ見ている……そんな心境でしょうか。
(柏ケミカル@dcp)