韓国「ウォン安」に悲鳴!「日本・米国との通貨スワップが要る!」

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ウォン安が急進しているので、またぞろ韓国で「通貨スワップ」の連呼が始まるのではないか――と予測してはいましたが、そのとおりになりました。

Money1でもおなじみの韓国『世宗大学』のキム・デジョン教授です。この方は何かというとメディアに登場しては「通貨スワップが要る」と連呼する人です。

『NEWSIS』の記事から以下に一部を引用してみます。

記事のタイトルから「為替レート1,350ウォン、外国為替危機信号……米韓通貨スワップ締結至急…世宗大キム・デジョン教授論文」と、スゴイことになっております。

悲鳴のような記事タイトルです。

(前略)キム教授は論文を通じて「為替レートが1,350ウォンへと急騰した。外国為替危機の再発防止のため、尹錫悦(ユン・ソギョル)政府において米韓・日韓通貨スワップ締結が緊急に必要だ」と主張した。

キム教授は「29日、為替レートが1,350ウォンに上昇したが外国為替が危機の信号だ。政府が急いで備えなければ、来年には1,500ウォンまで上昇するだろう」と話した。

キム教授は「外国為替危機は繰り返し起こり、韓国が再び国家不渡りとなれば企業の70%が破産する困難を経験するため、政府の最も重要な業務は国家不渡りを防ぐことだ。

アメリカ合衆国は物価2%目標で基準金利を5%まで上げる。新興国の30%が破産する。

政府は2008年のように米韓と日韓通貨スワップを締結して2つの防御幕を準備せよ」と提言した。
(後略)

⇒参照・引用元:『NEWSIS』「為替レート1,350ウォン、外国為替危機信号……米韓通貨スワップ締結至急…世宗大キム・デジョン教授論文」

非常に虫のいい主張をされていますが、少し落ち着かれたらどうでしょうか。

日本も合衆国も「韓国の防御幕」になどなる気はありませんし、ご主張になるのは勝手ですが、そもそも無理な話です。なぜなら、そもそも合衆国は流動性を絞るつもりで動いており、そのためにドル一強となっているのです。流動性を絞っている理由は、インフレを退治するためです。

先のジャクソンホール会議でパウエル議長が並々ならぬ決意表明をしたとおり、インフレが片付いたと『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)が判断できるまでは、流動性を絞る方向を断固として続けるつもりです。

キム教授がいると大声で叫んでいるドル流動性スワップ(韓国側呼称「通貨スワップ」)は、その名のとおり流動性を拡大するためのものです。

流動性を絞ろうと躍起になって利上げをしている最中の『FRB』が、なぜ韓国とドル流動性スワップを締結しようなどと考えるでしょうか。可能性はほとんどありません。

この方は本当に経済学者で、また本当に可能性があると信じてこんなことを言っているのでしょうか。

日本も同様です。円-ウォンの「通貨スワップ」であっても(かつてのようにドルを供給する通貨スワップ協定でなくても)韓国と締結する可能性はほぼゼロです。

第一に政治的な理由があります。

韓国は約束を守らない国」と見ているので、韓国とお金の貸し借りのような重要な契約を韓国と結ぶはずがありません。

ただでさえ「いわゆる徴用工」問題を巡って韓国が何もしていない現状なのに、なぜ日本が韓国と「通貨スワップ」協定を締結すると思えるのかがさっぱり分かりません。

第二に、日本もここで流動性を(韓国によって)拡大させるわけにはいきません。程度の差こそあれ、やっぱりインフレに苦しんでいるからです。市場の動きで円安になるならともかく、韓国などによって流動性が拡大し、円安が進行するようなことがあれば、世にもあほらしい話です。

ですので、韓国の悲鳴など日本・合衆国からすれば「知らんがな」です。

新興国の30%が破産する」と述べていらっしゃいますが、その30%の中に韓国が入らないといいですね。

(吉田ハンチング@dcp)

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