韓国では基準金利が3.0%まで上昇し、これに合わせて市中金利も上がっています。
貸し出し金利が上昇して資金調達しにくくなっていますが、同時に預金金利も上がっています。これを反映して非常に興味深い現象が現れています。
2022年10月13日、『韓国銀行』が公表した「2022年09月の金融市場動向」のデータから以下に引用します。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年09月の金融市場動向」
上掲は金融機関の受信(顧客から預かっている預金など)の動向を示した表組です。ご注目いただきたいのは銀行の「定期預金」です。
金利が上昇したのに合わせて預金金利も上昇。それにつれ定期預金の残高が増加はしていましたが、2022年09月はついに「32.5兆ウォン」も増えました。
株式も債券も低迷し、資産価値が下がっているので「もう定期預金の方がいいや」と銀行にお金を預ける人が増加しているのです。
ご注目いただきたいのは、2022年01~09月累計で定期預金が「131.3兆ウォン」も増えました。
2021年01~09月累計がわずか「15.1兆ウォン」ですので、対前年同期比で「116兆ウォン」増加です。
先に少しだけご紹介しましたが、09月には市中銀行の預金金利が4%台まで上がりました。これが資金流入に大きな影響を与えたものと見られます。
ご案内のとおり、預金金利はさらに上がるものと見込まれます。もちろん韓国金融当局が基準金利を上げざるを得ないからです。
5%台進入もそう遠くないのでは、と見られますが、定期預金に流れ込むお金はますます増えると見られます。
(吉田ハンチング@dcp)