08月には赤字に転落しましたが、09月には黒字になるだろうと予測された韓国の経常収支。予定どおりだったのですが……。
2022年11月08日、『韓国銀行』が「2022年09月の国際収支統計」を公表しました。
経常収支は以下のようになりました。
↑黄色でフォーカスしているセルが2022年09月の経常収支です。貿易収支:4億9,400万ドル
サービス収支:-3億4,290万ドル
第1次所得収支:18億3,650万ドル
第2次所得収支:-3億7,640万ドル
経常収支(上掲4つの合計):16億1,120万ドル⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
貿易収支は黒字になりました。それは良かったのですが、わずか「4億9,400万ドル」の黒字です。
以下の記事で、「09月の通関ベース『-37億6,800万ドル』程度の赤字ならば、国際収支統計では十分に黒転できる範囲内」と書きましたが、これは予定どおりです。
サービス収支が「-3億4,290万ドル」で済んだのは幸いでした。これが大きく膨らんだら、当月の経常収支は危なかったかもしれません。
ですので、次月10月以降は危ないのです。読者の皆さまもご存じのとおり、ビザ免除・空路復活で日本に韓国の皆さんが押しかけており、これが反映されることになると予想されるからです。
というわけで、09月の経常収支は予定どおり黒字になりました。
しかし、わずか「16億1,120万ドル」です。赤転スレスレでなんとか踏みとどまった形です。2021年と2022年の経常収支の推移を比較すると以下のようになります。
2021年09月の経常収支は「105億ドル」あったのに、2022年は「16億ドル」しかないのです。
「88億9,490万ドル」の減少、「-84.7%」です。
もう何度だっていいますが、韓国は貿易収支が減少あるいは赤転し、経常収支が赤字傾向になると危ないのです。10月には、通関ベースの貿易収支が「-66億9,600万ドル」でした。
来る10月は経常収支が再び赤転する可能性が高まっています。
1カ月後の『韓国銀行』の国際収支統計の公表にご注目ください。
(柏ケミカル@dcp)