外貨準備(外貨準備高)は変動します。変動する理由はなんでしょうか。
『韓国銀行』の一般向けの解説(オンライン学習)では外貨準備の変動についても説明しています。講師は『韓国銀行』国際局次長ですので、正確に『韓国銀行』の認識について教えてくれているはず……なのですが。
外貨準備の変動については以下のように説明しています。
(前略)
外貨準備高がどのような要因によって変動するか見てみましょう。外貨準備高は、外国為替市場での外貨売買と有価証券利息およびマーケティング損益、預金利子など外貨準備高運用収益によって変動します。そして、米ドル以外その他の通貨表示外貨資産の対米ドル為替レートの変動により変動します。
また、外貨準備高は国内金融機関の外貨流動性をサポートする場合変動します。
例えば、2008年のグローバル金融危機時の競争入札方式スワップ取引103億ドル、競争入札方式外貨融資164億ドルを挙げることができます。
加えて、外貨準備高は、外貨預金支払準備金、外平基金の外貨外平債の発行と償還、国際機関への出資などにより変動したりします。
(後略)
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「経済教育」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
外貨準備は、
②外貨準備を運用した結果の収益
③「ドル以外の外貨資産」の為替レートによる評価額の変動
④国内金融機関に外貨を融通した場合
⑤外貨預金の支払準備金が変動した場合
⑥「外国為替平衡基金債券」(略称:外平債)の発行と償還
⑦国際機関への出資
で変動するといっています。
①は外為市場で外貨の売買をした場合ですから、それは変動するでしょう。
②は資産を運用して収益が上がった!などの場合ですから、変動しても当然でしょう。
③は、為替レートの変動によって、ドル以外の外貨建て資産の「ドル建て評価額」が変動した場合。例えば、円建ての資産が「円高・ドル安」によって、ドル換算すると金額が膨らんだ!といったケース(当然「円安・ドル高」で資産価値が減った!という逆の場合もアリ)。これも変動するでしょう。
④国内の金融機関に外貨準備から外貨を融通した場合で、それは変動するでしょう(ただし、例については疑問があります)。
⑤の「支払準備金」というのは、預金者の引き出しに備えて金融機関が中央銀行に預け入れるお金のことです。金融機関は、預金額の一定の割合分のお金を中央銀行に入れないといけません。銀行が容易に倒れないようにするための制度ですが、外貨預金に対するこの割合が変動すると、それに応じて中央銀行が保有する外貨の量は変動することになります。
⑥の「外国為替平衡基金債券」は、「為替介入」を行うための資金を作るために『韓国銀行』が発行する債券(外貨建てのものがある)です。詳しくは以下の記事を参照してください。
これの利払い・償還については確かに(外貨建ての場合)保有する外貨の量に影響するでしょう(利払い・償還を行えば外貨が減少しますから)。
⑦の「国際機関への出資」ですが、これも変動するでしょう。
しかし……です。④⑥については疑問があります(筆者がバカなだけかもしれませんのでこれは別記事にします)。
(柏ケミカル@dcp)