韓国を襲う三高!外貨建て債券が10~30%急落。結論は「文在寅が悪い」

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2022年も間もなく終わりますが、韓国に誕生した尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は前の文在寅政権が残した遺産に苦しめられています。

政府負債を異常なほど増やしたことが、今になって効いているのです。

韓国を襲う三高!

企画財政部の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官は、緊急会議を開いては「複合経済危機」という言葉を口にします。

ドル一強が後退したので、ウォン安は一段落していますが、それでも心理的抵抗線が「1ドル=1,200ウォン」だったことを考えれば、今でも異常な水準といえます。

現在は、高物価・高金利・資金調達市場の流動性不足が韓国経済の苦しみの元、としています。

物価高は、資源価格の急騰など世界的なインフレによるので一国でどうかなる問題ではなく、高金利を維持しなければ資金流出に直面し、インフレを抑制することができません。

つまり、高物価・高金利については基本止められません。

中国共産党のように「14億人のうち1/3がひどい目に遭っても構うもんか」と流動性拡大方向で突っ走ることができれば別でしょうが、韓国は一応民主主義国家なので国民の幸福を考える必要があり、そんなことは不可能です。

で、焦点は資金調達市場の流動性不足、平たくいえば「お金が回らない」になります。

Money1でも何度もご紹介しているとおり、これこそ焦眉の急で、企業のデフォルトが多くなると一気に経済が傾くからです。金融機関に不良債権が増加して健全性が阻害され、社会不安も醸成されるでしょう。

先のことなど考えている余裕はないかもしれませんが、企業にお金がないと投資が進まず、これはGDPに響きます。

だからです。

資金調達市場にお金を供給して、韓国メディアのよく使う言葉「資金梗塞」を解かねばなりません。

でも誰が?

韓国金融当局が実弾を突っ込むしかないのです。

この現状において、文在寅の積み上げた異常な政府負債が効いています。つまり、資金調達市場の安定のためにお金を突っ込むにしても財源がないので借金をするしかないのですが、これ以上政府負債を載っけるのか?――というわけです。

文在寅が悪い!

実際、韓国メディア『朝鮮日報』にもこの点を指摘する記事が出ています。以下に記事の一部を引用してみます。

(前略)
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が高物家・高金利・資金市場の梗塞など経済危機と対戦しているが、前文在寅(ムン・ジェイン)大統領の失政の後遺症に足を取られた格好だ。

経済危機の「最後の防衛線」は政府の財政であるが、文前大統領の過剰な財政支出で防御線が不安なためだ。

また、文前大統領の不動産政策失敗も尹大統領の対応に負担を与えている。

尹大統領が文前大統領の政策失敗のために抱えたジレンマは、最近行われた一連の金融市場事態でより明らかになる。

専門家らは金融市場不安が続いているが、韓国経済の体力が弱まったため、尹大統領が攻撃的な危機対応策を使用することは難しいと見ている。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「文が荒らした財政…尹が抱く金融政策ジレンマ」

上掲は端的に現在尹錫悦(ユン・ソギョル)政権が置かれている状況をまとめています。

尹政権はそれでも、「50兆ウォン+α」投入を表明、それでも足りなさそうなので「95兆ウォン」の追加支援策もぶち上げました。

しかしながら、『韓国レゴランド』のABCP(Asset-Backed Commercial Paper:資産担保コマーシャルペーパー)不渡り、『興国生命』の外貨建て永久債のコールスキップという痛恨の二撃のショックはあまりにも大きく、資金調達市場の高金利は止まったとは言い難いのです。

特に『興国生命』の方はクリティカルヒットでした。外国人投資家の不信を買ったからです。

コールスキップ直後には、『興国生命』『東洋生命』『ウリィ銀行』『新韓金融持株』など、韓国の金融会社、企業の外貨建て債券の価格が10~30%も急落しました。

さらに問題なのは、韓国政府が投入するお金を作るために、国債を巨額発行すると、投資家の資金がそちらに向かい、民間企業――本当に資金が必要な企業の債券にお金が回らなくなることです。

このため、Money1でもご紹介しましたが、韓国政府は国債の発行金額を抑えるとしています。すると今度は政府が投入する資金が細くなってしまいます。

堂々巡りです。

韓国政府は現在、実弾を投入しなければならないのに、その実弾を「どうやって調達するよ?」という状況に陥っているのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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