アメリカ合衆国のトランプ大統領時代に始まった「半導体を中国に渡すな」戦術をバイデン政権も引き継ぎ、ここにきて半導体を巡る米中対立は激しさを増してします。
中国がなんの意味もない『WTO』(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)への提訴を行ったのは、半導体についていかに中国が困っているかの証左です。
合衆国・日本・台湾は中国を排除した半導体サプライチェーンの構築にひた走っています。
しかし、韓国は合衆国からいわゆる「Chip4」(日米韓台)への協調を持ちかけられたのに、中国の顔色を窺って参加への明言を避けてきました。
「Chip4は特定の国を標的にしたものでない」などと言い、合衆国・中国の間を右往左往する様子を見せてきたのです。
「Chip4」が中国を標的にしたものであることは、何より中国自身が一番よく知っていますから、韓国がいかに糊塗しようと努めても無駄です。
産業通商資源部の長官が「Chip4」加盟を表明
曖昧な態度を取ってきた韓国ですが、合衆国の締め上げがいよいよ本域になっていますので、韓国政府も「このままでは韓国も締め出される」と背筋が寒くなってきたご様子。
2022年12月16日、『韓国経済新聞』社と『現代経済研究院』主催のフォーラムに出席した産業通商資源部の李昌洋(イ・チャンヤン)長官は以下のように述べました。
『韓国経済』から引用します。
李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官が16日、米国主導半導体同盟の「Chip4(合衆国・日本・台湾・韓国)」について、
「排除する必要がなく、参加して韓国の理解を十分に反映していく考え」と話した。
政府が「Chip4」参加意思を明らかにしたのは今回が初めてだ。
(中略)「半導体産業は本当に大事で、そのような次元でChip4を考える」とこのように明らかにした。
それと共に「韓国はメモリー半導体、台湾はファウンドリ(半導体受託生産)、合衆国は装備技術、日本は素材・部品に強みがある」とし、「役割分担の良いネットができれば半導体サプライチェーンをかなり強化していくことができるという利点がある」とした。
(後略)
韓国が曖昧な態度を取っている間に、合衆国・日本、日本・台湾の協力は進んでいます。
さすがに、置いてけぼりになり、レッドチームと認識されるのはマズイという焦りが見て取れます。韓国が具体的にどのように動くか、また合衆国がどのように対応するかに要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)