韓国「ソウルの地下鉄」大赤字もう限界!「-9,644億ウォン」で政府が助けないと駄目

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『ソウル地下鉄公社』がとうとう限界です。

ソウル市長は『国民の力』の呉世勲(オ・セフン)さんで、『共に民主党』の朴元淳(パク・ウォンスン)元市長がセクハラ疑惑で自死した後を襲い、また先の全国同時地方選挙で当選。市民からの信任の厚い人物です。

また、保守よりなので、左派・進歩系の朴元淳(パク・ウォンスン)前市長が行った無茶苦茶な施策を修正しようとしています。このような点でも市民の信任が厚いものと見られます。

この朴元淳(パク・ウォンスン)は日本とも関係が深い人物です。学生運動の経験があり、文在寅大統領と司法修生の同期生であり(検事になった後弁護士に転じた)、『歴史問題研究所』の初代理事長を務めた人です。

2000年に12月には「女性国際戦犯法廷(民衆法廷)」を開催し、韓国代表の検事に扮して、昭和天皇を起訴しているのです。

しかし、さすがの呉世勲(オ・セフン)市長も「ソウル市の地下鉄の大赤字問題は解決できない」とさじを投げた模様です。

Money1でも折に触れてご紹介してきましたが、そもそも韓国の鉄道は赤字体質。ソウル市の地下鉄もその例外ではありません。『ソウル交通公社』が同地下鉄を管轄しているのですが、公社と名が付いていることからも分かるとおり、公的企業で親方太極旗です(この場合は地方政府管掌)。

ソウルの地下鉄がどのくらいアカを掘っているのか、以下をご覧ください。当期純利益の推移です。

上掲のとおり真っ赤です。

2020年には「-1兆1,137億ウォン」と2019年のほぼ倍になり、2021年も「-9,644億ウォン」。

このような赤字の泥沼となったのは、Money1でもご紹介したことがありますが、そもそも乗車料金が安過ぎるからです。

以下をご覧ください。


↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。

[基本運賃] 10km 以内 : 1,250ウォン
[追加運賃]10km~50km以内:5kmごとに100ウォン追加
     50kmを超過した場合:8kmごとに100ウォン追加

⇒参照・引用元:『ソウル交通公社』公式サイト「運賃案内」

10km以内なら約125円です。東京メトロはいくらかというと、

7~11km:199円
ICカードの場合

10km乗車時だけ考えても韓国の方が約37.2%安いです。運賃はざっくり6割ほどなのです。

その上、65歳以上の人は無料で乗車できるという施策を行っています。

ちなみに、2021年の当期純利益「-9,644億ウォン」のうち、「-2,784億ウォン」が無賃乗車によるものと推計されています。

ポピュリズム的には市民の支持を得られるのでいいかもしれませんが、全く現実的ではありません。そのせいで大赤字になって会社が存続可能かどうか怪しくなってきたからです。

韓国の皆さんは日本を旅行で訪れて「東京の地下鉄は韓国に比べて高い」と言うかもしれませんが、それは韓国ソウルの地下鉄が赤字で運営されているからです。

――で、本題の呉世勲(オ・セフン)市長ですが、『連合ニュース』の記事によると以下のように述べています。

呉世勲(オ・セフン)市長は19日、市役所執務室で『聯合ニュース』とのインタビューで来年の地下鉄料金引き上げ計画について「地下鉄赤字幅が大きすぎた」とし「政府が助けてくれないとなれば、料金引き上げを考慮するしかない立場となり得る」と答えた。

呉市長が地下鉄料金引き上げの可能性を公式に述べたのは今回が初めてだ。

呉市長は「ソウル交通公社が年1兆ウォン程度の赤字となるが、その中で無賃輸送で生じる赤字が相当の額になる」とし「例年のように今年も全方位的に企画財政部と両党側にPSO(公益サービスによる損失保全支援)を要請した状態」と明らかにした。

それと共に「今年も中央政府次元で助けがなければ自救策を講じるしかない」とし、さらに「『交通は福祉』という次元で年1兆ウォンの赤字を毎年計上することはできない」と強調した。

⇒参照・引用元:『聯合ニュース』「呉世勲『政府支援がなければ地下鉄料金の引き上げを考慮するしかない』」

交通は福祉というからやってきたが、もうそれも限界で「無理」と述べています。で、政府に赤字の補填分を支援するようにと要求しているのです。

結局のところ、電気を安くと国策で規定されたのでやってきたがもう限界となっている『韓国電力公社』の話と構造は同じです。

なんのことはない、政府のドーピングがなければ回らないのです。ここにきていろんなものが限界にきているような韓国の現状です。

(吉田ハンチング@dcp)

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