新年早々に非常に悪い結果です。
2023年01月11日、韓国の関税庁から「2023年01月01~10日」の輸出入動向が公表されました。以下をご覧ください。
2023年01月01~10日
輸出:138億6,200万ドル(-0.9%)
輸入:201億3,400万ドル(+6.3%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-62億7,200万ドル※( )内は対前年同期比の増減:以下同
年初の10日間でいきなり「貿易収支:-62億7,200万ドル」という巨額の貿易赤字です。
韓国は貿易収支が十分に大きくないと経常収支が赤字になって国がもちません。
2022年の同期(2022年01月01~10日)は「貿易収支:-49億5,400万ドル」でしたので、それより赤字が膨らんでいます。2022年の01月は「貿易収支:-49億7,900万ドル」で締まりました。
ということは、2023年01月も結局赤字で締まる可能性が高いです。
ちなみに2022年01月の経常収支は「19億1,550万ドル」のスレスレの黒字でしたので、(通関ベースとはいえ)貿易収支がこの水準だと2023年01月の経常収支が赤字になる可能性も高まります。
今回のデータで注目したいのは、主要輸出品目の以下です。
2023年01月01~10日 輸出
半導体:20億4,700万ドル(-29.5%)
家電製品:1億5,800万ドル(-50.4%)
半導体の輸出が約3割減少し、家電製品は約5割も減っています。半導体の減少3割は2022年第4四半期の傾向を引き継いだものですが、家電の5割減少は衝撃です。需要が減少して韓国の家電産業は苦境に陥っていますが、それを如実に表した数字です。
主要貿易相手国別に見ると、対中国が韓国にとってイヤな結果となっています。以下をご覧ください。
2023年01月01~10日 対中国輸出入
輸出:29億3,000万ドル(-23.7%)
輸入:48億ドル(+16.1%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-18億7,000万ドル
対中国輸出が約24%も減少し、輸入が約16%増加しました。対中国では約19億ドルの貿易赤字です。
これまで大儲けだった対中国貿易は2022年に明らかな転換点を迎えました。修好30年を経て、いよいよ2023年は中国が韓国との貿易でもうける年になるかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)