2023年02月23日、韓国の金融通貨委員会が開催されました。
『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は「基準金利を3.50%で凍結する」と公表しました。
「0.25%(=25bp)上げるのでは?という観測もあったのですが、利上げを見送りました。
アメリカ合衆国:4.50~4.75%
韓国:3.50%
韓国:3.50%
これまで7回連続で上げてきたのですが、金利凍結は2022年02月以来のことです。
03月にアメリカ合衆国『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)は利上げを行うと見られているのですが、今回『韓国銀行』は先制的な利上げに出ませんでした。
高金利で景気回復鈍化が見られる国内事情に斟酌したものと見られます。
先に『韓国銀行』は2023年の経済成長率を「1.6%」に下げています。
ちなみに韓国の経済成長率が2%未満だったのは、
・1980年:-1.6%(オイルショック)
・1998年:-5.1%(アジア通貨危機)
・2009年: 0.8%(韓国通貨危機)
・2020年:-0.7%(コロナ禍・ドル枯渇騒動)
の4回。いずれも危機時です。韓国の経済成長率は低下傾向にあり、もうゼロ成長時代に突入するのは間違いありませんが、それでも2023年に「2%未満」というのは韓国にとってもショックなことです。
『韓国銀行』としては、基準金利を上げてさらに経済を失速させるわけにはいかない――という決断です。
(吉田ハンチング@dcp)