韓国の造船会社は、2020年終わりから「受注のジャックポット」と誇ってきたのですが、タンカー船の建造に2~3年ということなので、そろそろ結果がでなければなりません。
ところが、韓国造船産業の最大手でも業績はパッとしません。
まず何かと話題になった『大宇造船海洋』。
EUの反対で合併話が頓挫した『大宇造船海洋』は、『ハンファグループ』が買収することになりましたが、同社の2022年第4四半期の業績は以下です(なぜか『DART』には公示されていません)。
2022年第4四半期
総売上:1兆4,492億ウォン(6.9%)
営業利益:-4,161億ウォン(赤字縮小)
当期純利益:-4,303億ウォン(赤字拡大)2022年通年
総売上:4兆8,602億ウォン(8.3%)
営業利益:-1兆6,135億ウォン(赤字縮小)
当期純利益:-1兆7,448億ウォン(赤字拡大)※( )内は公表データ「備考」による
『大宇造船海洋』の業績は待ちに待って、やっと出ました。しかもひっそりとです。
第4四半期の営業利益も「-4,161億ウォン」と赤字で、2022年通期の営業利益も「-1兆6,135億ウォン」で大赤字。
2021年の営業利益は「-1兆7,547億ウォン」でしたから、赤字縮小となっていますが、大して変わりません。
『韓国造船海洋』の2022年第4四半期の結果も出ました。
2022年第4四半期
総売上:4兆9,413億ウォン(10.9%)
営業利益:1,171億ウォン(黒字転換)
当期純利益:-2,123億ウォン(68.6%)2022年通年
総売上:17兆3,020億ウォン(11.7%)
営業利益:-3,556億ウォン(74.3%)
当期純利益:-2,952億ウォン(74.1%)※( )内は対前年同期比の増減
『韓国造船海洋』の方は、2022年第4四半期の営業利益「1,171億ウォン」と黒転しました。しかし、当期純利益は「-2,123億ウォン」と赤字。
2022年通期の営業利益は「-3,556億ウォン」と残念ながら赤字のママです。
というわけで、注目の『大宇造船海洋』『韓国造船海洋』は「2022年こそ黒字になる」と期待されていたのですが、どちらも赤字で終わりました。
韓国造船大手会社は2023年こそ黒字になるでしょうか。2020年終わりから始まった「受注ジャックポット」の連呼はいつ利益として現れるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)