韓国メディアが「円安による財テクだ」ではなく、「これってマズいのでは」という記事を出していますのでご紹介します。面白いですから。
例えば『ソウル経済』の記事は以下のような具合です。
16日、植田和男『日本銀行』総裁が就任後2回目の金融政策決定会合で、現在の緩和的な金融政策を維持すると発表し、円-ドル為替レートは19日に1ドル当たり141.98円まで上昇した。
円-ユーロの為替レートも155.32円まで急騰し、ユーロに対する円の価値は15年ぶりの安値を記録した。
『国民銀行』のムン・ジョンヒ研究員は「『日本銀行』は、依然として需要側の物価圧力が高くないうえ、グローバル景気回復も遅れると判断した」とし、「緩和基調がなかなか緊縮に転換しにくい状況」と分析した。
一方、アメリカ合衆国・欧州などは追加金利引き上げの可能性まで示唆し、依然として資金繰りを圧迫している。
『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)は13~14日(現地時間)に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)で15カ月ぶりに金利を凍結しながらも、0.5ポイント追加引き上げの可能性を残した。
最近の韓国ウォンの相対的な強さも、ウォン・円の為替レート下落を誘発するもう一つの要因だ。
(中略)
外国為替専門家は、当分の間、円相場のさらなる下落は避けられないと予想している。
日本の外国為替当局が1ドル当たり145円までは円安を許容できるからだ。
『新韓投資証券』のキム・チャンヒ研究員は「最近の円安は、『日本銀行』が緩和的な金融政策を堅持する一方、FRBが年末に利上げを行い、さらなる緊縮警戒が高まった影響」とし、「第3四半期まで円高転換を期待するのは難しいだろう」と予想した。
短期的には100円 = 890ウォンまで脅かす可能性があるという見通しだ。
(中略)
問題は下半期にも円安局面が続く場合だ。
『東国大学』経済学科のカン・サムモ教授は「円安が長期化すれば、日本と輸出競争関係にある韓国企業には明らかに悪材料」とし、「日本への海外旅行客も増え、経常収支にも悪影響を及ぼすことは避けられない」と懸念した。
⇒参照・引用元:『ソウル経済』「돈풀기에 맥못추는 엔화…추가 하락 가능성」
円安は韓国には悪材料です。
重要なのは、最後の段落で述べられている「日本と輸出競争関係にある韓国企業には明らかに悪材料」「経常収支にも悪影響を及ぼす」です。
そのうちに、「日本の円安政策は問題だ」などと言ってこないかにご注目ください。
傑作なことに、アメリカ合衆国の財務省は日本を「為替操作国の監視対象」から外しました。韓国はまだ監視対象国です。
日本は市場に従っているだけですので、韓国からヤイヤイ言われる筋合いはありません。監視対象からも外れましたし。
(吉田ハンチング@dcp)