とにかく韓国の原発はよく停止します。
2023年07月24日11時56分頃、韓光原発の2号機が停止しました。
『韓国原子力安全委員会』は以下のようにプリポートを出しています。
原子力安全委員会(委員長ユ・グンヒ、以下原安委)は、正常運転中だった漢光2号機が11時56分頃、蒸気発生器の低水位による原子炉保護信号の発生で原子炉自動停止が発生したことを『韓国水力原子力発電』から報告されています。
現在、現場に設置されている原安委地域事務所で初期状況を把握しており、上記事項は原安委規定による報告対象事件に対応して韓国原子力安全技術院専門家を派遣して原因を調査する予定です。
現在まで、漢光2号機は外部への放射能流出などの特異事項はなく安定状態を維持していることが確認されています。
原子炉が自動停止した理由は、蒸気発生器で水位が低下しているという警告が出て、そのために自動停止したとのこと。
以下をご覧ください。
↑韓国原発のリアルタイムステータス。2023年07月25日22:15現在のスクリーンショット。確かに2号機は運転を停止しています。
翌25日も2号機は停止したままで、調査を行っています。
興味深いのは、このインシデントが当月末めどに工事を進めていた「SPS」の設置作業中に起こったという点です。
「SPS」というのは、特殊保護システムと呼ばれ、基幹電力系統において停電が発生した場合、その範囲の拡大を防ぐために使われる装置です。連鎖事故の発生が予測される場合には、SPSの適用をオフラインシミュレーションで検討し、個別の状況に適合するよう機能を設定します。
例えば、日本の『東京電力』においては種々のSPSを開発、運用しています。
「今やってんのかい」という話なのですが、韓国が急いでいるのは「ブラックアウト」の懸念があるからに他になりません。
Money1でも先にご紹介しましたが、文在寅政権下で太陽光発電施設を乱造したために、湖南地域では電力系統が脆弱になりました。例えば、夏には太陽光発電によって発生した電気が、ある時間にピーキーに一斉に送電網に流れ込むという恐ろしい事態になります。
これによって停電が発生したとすると、全部がアウト!みたいな事態だけは避けねばなりません。そのためにはアクシデントが起こったところを効果的に切り離すといった対処が必要になります。SPSはそのシミュレーションを行い、電力系統設備を保護するために役立ちます。
SPSはともかくとして、福島処理水に非科学的な難癖をつける暇があったら、自国の原発を安全に、確実に動かせるようにもっと努力されたらいかがでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)