短信です。誠に申し訳ありません。
これまで韓国の造船は世界一と誇ってきましたが、ダンピング強国の中国にまくられ、その地位は侵食されてきています。
毎度おなじみイギリスの調査会社『クラークソンズ・リサーチ』のデータによると、直近08月までで、
累積船舶受注量
中国:1,565万CGT/シェア 58%
韓国: 725万CGT/シェア 27%
となりました。韓国造船所のシェアが20%台に下がったのは2020年以降で初めてのこと。
そもそも安値競争では、韓国は中国には勝てません。
また、韓国は造船不況のあおりで人員整理を行ったため、経験者が激減しており、仕事を中国に下請けに出しているというのが現状。そのため、ここから頑張って船舶を受注したとしても、やはり建造には中国の造船会社の力を借りるしかないのです。
韓国は、造船業において地力を失っているというのが本当のところです。
韓国では「LNG運搬船などの高付加価値な船舶では、まだ韓国に優位性がある」としてきたのですが、そうも言っていられなくなっています。中国によるLNG運搬船の受注が増加しているのです。
造船企業もとても危機を脱したとはいえません。特に危ないのは旧『大宇造船海洋』です。
『大宇造船海洋』を『ハンファ』グループが買収し、『ハンファオーシャン』となりましたが、安心などはできません。
以下が『ハンファオーシャン』の2023年半期業績報告書ですが――。
2023年上半期
総売上:3兆2,605億ウォン
営業利益:-2,218億ウォン
当期純利益:-3,568億ウォン
――と赤字です。WTOのルールを守らない中国は、韓国にとっても邪魔なのです。車載用バッテリーもそうですが、造船でも、なんとか中国のダンピング攻勢を阻止しなければ、韓国に未来はありません。
(柏ケミカル@dcp)