佐藤ボイラー(バカ)の投資第1回の大反省会 その05「イグニスの売買タイミングは適切だったか?」

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間に高橋モータース(バカ)の言わずもがなの記事がはさまりましたが、佐藤ボイラー(やっぱりバカ)の初めての株式投資を大反省しています。今回は、投資した銘柄4つの中で唯一損をして、それが投資全体を損に導いた「イグニス」(銘柄:3689/東証マザーズ)を取り上げます。

吉田ハンチング さーて、今回は本命の「イグニス」だね!

佐藤ボイラー なんかうれしそうですね。

吉田ハンチング 人の失敗は面白いもん……いや、もとい、Money1読者の参考にもなるでしょ! じゃあ前回と同じように、買ったタイミングでのチャートを見てみよう。MACDも一緒に出すよ。「5日」「20日」だから速行性のMACDラインだね。佐藤は、

01月11日:5,780円 × 100株
01月12日:5,670円 × 100株

で買ってるね。

3689_macd_fast

佐藤ボイラー ほらほら。MACDのラインもいい感じじゃないですか! 01月12日にMACDのラインがシグナルラインを下から上へクロスしてますよ。

吉田ハンチング なるほど(笑)。でもさ、「12日」「26日」の遅行性のMACDだとどうだろう? 何度も言うけど、実際の買いタイミングで効果を発揮するのは「12日」「26日」の方だと思うので。

3689_macd_slow

吉田ハンチング うーん、これを見ると全然買いのタイミングじゃないね。

佐藤ボイラー ……えーっと。このときは全然MACDについての知識を持ってなかったので。

吉田ハンチング じゃあ時間を進めてMACDがいつ買いのサインを出したのかを見てみよう。

3689_macd_slow_buy_signal

吉田ハンチング 「12日」「26日」のMACDが買いのサインを出したのは、なんと01月24日だった。このときのMACDの数値は「-770.19」、シグナルの数値は「-778.62」。ここで注意したいのはMACDが0より下の水準にあること。もう一つ、下落局面でのMACDなので、考案者アペルが認めているとおり信頼性は低い

佐藤ボイラー だったら……。

吉田ハンチング まあまあ。MACDのサインはこの01月24日にやっとシグナル線を下から上に抜いたのは確か。この日は、

始値:5,310円
高値:5,450円
安値:5,280円
終値:5,400円

だった。だから、もしこの日にポジションを立てていれば、佐藤が買った「5,780円」「5,670円」よりも安く買えたのは確かだよね。

佐藤ボイラー まあ確かに。

3689_macd_till_0203

吉田ハンチング さらに、佐藤が損切りした02月03日まで時間を進めてみよう。01月24日、25日、26日と株価は上昇を続ける。終値を見てみよう。

01月24日終値:5,400円
01月25日終値:5,580円
01月26日終値:5,710円

もともとイグニスはすごくボラティリティーが高い銘柄だけど、この3日での上昇はなかなかのものだよ。

佐藤ボイラー そうなんですよ。上がるときも値幅が大きいので目を付けたみたいなところもあります。

吉田ハンチング まあそこもまた問題なんだけど、それはまた後で触れよう。ところが、01月27日には暴落が起こる。

●01月27日
始値:5,810円
高値:5,820円
安値:5,410円
終値:5,410円

なんと「始値」から「終値」の差が「400円」もある下がり具合だった。

佐藤ボイラー びっくりしましたよ。買値が「5,780円」「5,670円」なので大損ですからね。

吉田ハンチング その後も株価は下落を続ける。01月30日には陽線が出たけど、02月02日には終値が「5,080円」まできた。5,000円割れ直前という水準になった。

佐藤ボイラー ここで僕も諦めました。翌日の02月03日に「5,030円」で損切りしたんです。買ってから「22日」「23日」も経ってましたし……。

吉田ハンチング その気持ちはとてもよく分かる。短期売買で回転よくして利益を出そうという考えなのになかなか売れないと胃が痛くなるよね。

佐藤ボイラー そうなんですよ!

吉田ハンチング じゃあ、元に戻って考えよう。「乖離率」「RSI」「ボリュームレシオ」で検索した結果、またボラティリティーが高い銘柄ということで「イグニス」に目を付けた。ここからが「もし」ね。

もし、「12日」「26日」のMACDで「買いのサイン」を確認していたら……。エントリーは01月24日、もしくは01月25日になっただろう。両日の株価は、

●01月24日
始値:5,310円
高値:5,450円
安値:5,280円
終値:5,400円

●01月25日
始値:5,430円
高値:5,700円
安値:5,370円
終値:5,580円

だった。佐藤ならいくらで買ってた?

佐藤ボイラー うーん……難しいですけど01月24日なら「5,400円」、01月25日なら「5,500円」ですかねー。安値は予想できてないと思うんですよ。

吉田ハンチング なるほど。そうすると「5%」の利益を目指していたわけだから、

●5,400円 ⇒ 5%の利益の売り目標価格「5,684円」
●5,500円 ⇒ 5%の利益の売り目標価格「5,789円」

になる。この指値で売れるポイントはなかっただろうか?

佐藤ボイラー ……ありました。01月26日です。

3689_macd_till_0203_5_possible

吉田ハンチグ そう。01月26日は、

●01月26日
始値:5,610円
高値:5,840円
安値:5,520円
終値:5,710円

だったから。01月24日に買ったなら翌々日、01月25日に買ってたら翌日にすでに売れてた。これなら佐藤の目標の短期で5%の利益を積み重ねる、という目的どおりだった。

佐藤ボイラー イグニスは平気で200円とか300円動く銘柄なんで……最初は目標の売り価格を「6,200円」以上にしていたんですよ……。

吉田ハンチング それは佐藤がこの大反省会で言ってきたポリシーに反するよね。

佐藤ボイラー ……それはそうですね……。

吉田ハンチング 設定したポリシーは曲げちゃいけない。じゃあ、買った価格で「5%」の利益を見込んだ売り価格はいくらだったんだろう?

●5,780円 ⇒ 5%の利益の売り目標価格「6,084円」
●5,670円 ⇒ 5%の利益の売り目標価格「5,960円」

だよね。佐藤が買った価格から計算するとこうなる。この価格で売れるタイミングはなかったんだろうか?

佐藤ボイラー あったんですよね……。「5,780円」で買った01月11日の高値が「6,150円」です。「5,670円」で買った01月12日の翌日、01月13日の高値が「6,050円」ですから。

3689_macd_till_0113_5_possible

吉田ハンチング そのとおり! こっちでもやっぱり当日、翌日で利益を確定していた。

佐藤ボイラー あーっ……!!

吉田ハンチング イグニスで損をした最大の原因は「徹底度がなかったこと」だね。「5%の利益をできるだけ短い期間で達成して、それを積み上げていく」という考え方は、とてもいいと思う。でも、それを決めたら徹底しなくちゃいけない。

第二に「乖離率」「RSI」「ボリュームレシオ」という3つのINDEXで確認したけど、その確度をさらに上げるべく遅行性のMACDで確認すべきだった。そうすれば01月24日にエントリーできたし、そこで短期間で5%の利益を確保することも可能だった。

佐藤ボイラー ポリシーに反した上に売買タイミングをミスした、と。02月03日に損切りしないで持っていた方が良かったんでしょうか?

吉田ハンチング それはどうだろうなー。売買タイミングを2回ハズしているからね。実際その後株価は低迷を続ける。時間を進めてみよう。

3689_macd_0209_result

佐藤ボイラー 02月09日まで待てば目標価格だったんですよね。

●02月09日
始値:5,230円
高値:6,190円
安値:5,180円
終値:5,900円

吉田ハンチング 佐藤が最初に設定した「6,200円」には届いていないよ。

佐藤ボイラー でもですね、さすがにこのタイミングだったらここまで待たされたので「5%」の利益で売ってた、いや買値でも売ってたと思うんですよ。

吉田ハンチング それはそうかもしれないなぁ(笑)。ずいぶん時間が掛かってるからね。ただこの下落のひどさを見ると02月09日まで我慢できたかは疑問だな。このあと株価はひどい下落をするしね。しかも、テクニカルの指標(INDEX)がまるで参考にならない。

佐藤ボイラー 株価が下がってるのにMACDは上昇してますよね。

吉田ハンチング それがMACDの弱点。以前の記事でも引用しているけど、考案者のアペルもこう言ってる。

「時には市場が下落しているにもかかわらず、次のようなパターンになることもある。MACDが上昇しているにもかかわらず、価格がゆっくり着実に下落し続けるパターンである。下げのモメンタムが弱まっているプラス材料が出ても、株式市場はそれに反応するスピードが非常に遅いのである」

※『アペル流テクニカル売買のコツ』パンローリング社刊・原題『Technical Analysis:Power Tools for Active Investors』P.283より引用

佐藤ボイラー うーん。

吉田ハンチング でもね、イグニスの損切りは上記のとおり、

●自分のトレードのポリシーを徹底しなかったこと
●売買タイミングが甘かったこと
(売り目標価格がポリシーに反したことも含む)

で起こっている。これは重要な反省点だと思う。

佐藤ボイラー それは……分かります。

自分の売買スタイルを確立せよ、とはよくいわれるところですが、これをきちんと守るのは非常に難しいことなのです。「人間は失敗からより多くを学ぶ」んだそうです。佐藤ボイラー(バカ)の失敗は読者の皆さんにも参考になるのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)