何やってんだ――という情報が出ました。
↑ちなみに『フォルクスワーゲン』は中国では『大众汽车(大衆自動車)』です。意訳した名称を使っています。
ドイツ最大手の自動車メーカー『
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Volkswagen
(フォルクスワーゲン)』幹部社員が、麻薬の使用で中国当局に10日間拘束され、国外追放となりました。
以下が中国外交部の記者ブリーフィング(2024年10月23日)でのやりとりです。
『AFP』記者:
中国当局が『フォルクスワーゲン』の幹部を10日間拘留した後、国外退去処分にしたと報じられています。原因は薬物検査で陽性反応が出たためとされています。これについて詳しい情報を教えていただけますか?
林剣:
据了解,大众公司的这名人士因吸食可卡因被中国公安机关依法行政拘留10日并遣送出境,具体情况请你向中方主管部门了解。
(外交部のプレスリリースより原文ママ:可卡因(コカイン)を吸食と書いてあります)報告によれば、この『フォルクスワーゲン』の幹部はコカインの使用により、中国の公安機関から10日間の行政拘留を受け、その後国外退去処分となりました。
詳細については、関係当局に問い合わせてください。
ちなみに外信の報道では実名も出ています。
↑このJochen Sengpiehlさんは韓国の『現代自動車』に勤めていたことがあります(『現代自動車ヨーロッパ』でマーケティング部門の副社長(Vice President Marketing)だった)。
Jochen Sengpiehl(ヨッヘン・ゼングピール)さんという人で、中国市場担当のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)として知られ、『フォルクスワーゲン』社のマーケティング戦略を統括する重要な役職についていました。
ゼングピールさんは、以前にもヨーロッパ市場で『フォルクスワーゲン』社のブランド再構築を担当した経歴があり、ブランド価値向上の専門家と見なされていました。
マーケティング担当者が自ら自社のブランド価値を下げてしまったのです。
当局にアゲられた経緯ですが――、
ゼングピールさんはタイでの休暇中に薬物を使用し、中国に戻った際の検査で陽性反応が出たため、北京で拘束され、10日間の拘留を経て国外追放処分となった
――とのこと。絵に描いたような欧米人だなあ――なのですが、タイ警察からの密告により北京が『フォルクスワーゲン』幹部の薬物検査を命じた――という情報も出ています。
また。ドイツメディアの報道によれば、
『フォルクスワーゲングループチャイナ』およびドイツ大使館がゼングピールの解放に向けて尽力した。しかし、中国の習近平国家主席の命令により国外追放処分を受け、二度と中国に戻らないよう厳命された。
――となっています。
ただでさえ会社が傾いているというのにドイツ『フォルクスワーゲン』にとっては大打撃です。
(吉田ハンチング@dcp)