2025年03月14日、韓国の原発でインシデントがありました。
↑2025年03月14日、ハヌル原発の新ハヌル2号機(右)でインシデントが発生しました。
新ハヌル2号機 原子炉補助建屋内で放射線警報発生
原子力安全委員会(委員長:チェ・ウォノ、以下「原安委」)は14日、『韓国水力原子力』(以下「韓水原」)から、新ハヌル2号機の原子炉補助建屋内の排気精製装置配管付近に設置された放射線監視機器で警報が発生(03月14日 03:35、05:06)したとの報告を受け、調査に着手した。
警報が発生した放射線監視機器は、補助建屋排気系の精製装置配管付近に設置されたものである。原安委は韓水原から報告を受け、排出された放射能量の分析を指示した。
放射線警報の発生経緯
韓水原の報告によると、警報は原子炉冷却材のサンプル採取時に発生した。1回目のサンプル採取(03:35~03:39)
2回目のサンプル採取(05:06~05:08)各サンプル採取後、直ちに配管を遮断し、その状態を維持しているため、追加の警報発生はなし。
原因は、原子炉冷却材の放射能分析のためのサンプル採取配管で漏洩が発生した可能性が高いと推定。
排出された放射性物質の量
韓水原によると、補助建屋排気系の精製装置は正常に稼働しており、排気系から放出された放射能量は以下の通り。放射性キセノン(Xe-133、Xe-133m、Xe-135) 0.199テラベクレル(TBq)
新ハヌル2号機の年間許容排出量は80TBqであり、今回の排出量は基準値の約0.25%。
排出量の評価は、精製装置の前段階で採取した空気サンプルの分析結果に基づいている。
現在、発電所外部の放射線監視機器の警報発生など、特異な放射線状況は確認されていない。現在、発電所外部の放射線監視機器の警報など、放射線に関する特異な事項は確認されていない。
原子力安全委員会(原安委)は、ハヌル原子力発電所地域事務所および12日に発生した新ハヌル2号機の原子炉冷却材漏洩事故の調査のために現場に派遣中の韓国原子力安全技術院(KINS)調査団を通じて、現場の安全性を確認し、事故原因など関連事項の調査を進めている。
放射線漏れは検知されたものの、幸いなことに非常に小さなレベルにとどまりました。
リアルタイムの原発ステータスを見ると以下のようになっています(2025年03月15日0:30現在)。
↑赤枠で囲んであるのがハヌル原発の「新2号機」。ハヌル原発
ハヌル原子力発電所の新ハヌル2号機は、原子炉建屋の内部点検のために原子炉手動停止中です。⇒参照・引用元:『韓国水力原子力』公式サイト「リアルタイム運営状況」
今回も大事には至りませんでしたが、日本のスグ斜め上にある原発です。くれぐれも安全運転を心がけていただきたいものです。
(吉田ハンチング@dcp)