韓国に、アメリカ合衆国・トランプ大統領の高関税25%賦課が迫っています。猶予期間の日限は08月01日ですので、1週間を切りました。
日本は15%で一応まとまったのですが、韓国は日限が迫り、非常に焦っています。
産業通商資源部の部長(長官)と産業通商資源部の通商交渉本部長が慌てふためき、前後して韓国を出国。
韓国メディアでは「07月25日に米韓2+2会談だ」などと威勢のよいことをいっていたのですが、これが合衆国側の都合によってドタキャンされました。
スコット・ベセント財務長官の「緊急の用事」で会談が行われないことになったのです。
先にご紹介したとおり、そもそもこれは「2+2」なのか――という疑問もありますが、韓国にとっては大空振りです。
韓国国家安保室長がルビオ長官に会えず!
さらに面白いことが分かりました。

↑2025年07月に2回目の渡米で、合衆国に到着した魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長。2025年07月20日に韓国を出発し4日間訪米の日程でした。
大統領室の魏聖洛(ウィ・ソンラク)安保室長が渡米していたのですが、会談相手と模索していた合衆国のマルコ・ルビオ国務長官に、結局「会えずじまい」に終わったことが判明しました。
魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は2025年07月06~08日(現地時間)に渡米してマルコ・ルビオ国務長官と協議を行いました。
このときには「単なる通商にとどまらず、投資・輸入・安全保障など両国間の全般的な懸案を一緒に議論しようと提案した」――だったのですが、今回は会えなかったようです。
また、「ならば……」と魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は、Howard Lutnick(ハワード・ルトニック)商務長官との面会も模索したのですが――「実現したかどうかは不明」と『毎日経済』は書いています。
面白いのは、この『毎日経済』などの記事について、韓国大統領室がすぐさま反論していることです。
「合衆国は韓国が嫌い?」
2025年07月24日、韓国の大統領室は以下のような説明リリースを出しました。
ルビオとの会談不成立に関する記事についての魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長書面ブリーフィング
2025年7月24日
安保室長は、アメリカ合衆国による関税賦課の期限が迫る中で、米韓間の安保と経済を網羅する総論的協議を通じて、今後進行する経済分野の各論的協議を支援するという次元から訪米しました。
そして、ルビオ国務長官兼国家安全保障補佐官をはじめ、ベイカー国家安保副補佐官兼副大統領国家安保補佐官、ルトニック商務長官、グリアUSTR代表、フッカー国務次官(政務担当)など、さまざまな人物と協議を行いました。
※これらの面談には、ユ・ハング通商交渉本部長も同席し、詳細な協議が追加で進められました。
非公開の協議を目的とした訪米であったため内容の説明には制約がありますが、「合衆国側が拒否したためにルビオ国務長官兼国家安保補佐官との面談が不成立になった」という一部の報道は、当事者である魏室長およびルビオ補佐官の名誉のみならず、敏感な交渉局面にある米韓間の信頼にも悪影響を与える誤報であるため、以下の通り状況を明らかにいたします。
魏室長は、ルビオ補佐官との07月21日午後の協議のためにホワイトハウス・ウエストウィングに予定された時間に訪問しました。
この場には、合衆国家安全保障会議(NSC)の高官であるベイカー国家安保副補佐官兼副大統領国家安保補佐官と、ニーダム国務長官秘書室長も同席していました。
ただし、面談直前にトランプ大統領がルビオ補佐官を緊急に召喚したため、まずはルビオ補佐官を待ちながら、同席者たちと韓米間の懸案事項に関する十分な意見交換と立場の伝達を行いました。
その後、ルビオ補佐官がトランプ大統領との会議の長期化により出席できなくなったため、ルビオ補佐官との追加協議を進めることとし、具体的な時間と方法について実務的に調整することとなりました。
魏室長は、ルビオ補佐官側から「07月22日に合衆国・フィリピン首脳イベントなどのため、対面での協議が困難であるため電話協議を進めたい」との連絡を受けました。
魏室長は、首脳を随時補佐する国家安保補佐官としての職務の特性を踏まえ、ルビオ補佐官の立場を尊重することとし、追加協議を電話で実施しました。
電話協議は十分に進められました。
ルビオ補佐官は、魏室長との面談を楽しみにしていたが、前日(07月21日)にトランプ大統領からの突然の召喚により出席できなかったことを3度も謝罪し、魏室長と21日および本日協議した内容をトランプ大統領および関係閣僚に忠実に共有すると述べ、積極的に協議に臨みました。
そして、今後もいかなる方法であれ、緊密に意思疎通を続けようと申し出ました。
2025年7月24日
大統領室 国家安保室長 魏聖洛(ウィ・ソンラク)
面白いのは、韓国政府側が非常にビビっていることです。
韓国メディア『毎日経済』が報じるところによれば、「2+2会談」(なるもの)がドタキャンされたことについて、韓国政府関係者が、
「米韓間の協議に対する米国側の立場や認識が反映されたものではない」
「今回の2+2会議の中止はスコット・ベセント米財務長官の急な事情によるものだ」
「韓国との協議に関連して、他の含むところがあるとは見なしがたい」
と述べた――となっています。
つまり「合衆国に嫌われているのではない」と主張しているわけです。上掲の大統領室が開示した「説明」も同様の主旨でしょう。
(吉田ハンチング@dcp)







