韓国の原子力発電所「月城1号機」を「廃炉・閉鎖にする」という決定が妥当なものだったのか――と13カ月にもわたる監査を続けてきた韓国監査院がとうとう報告書を上げました。
この13カ月の監査で鑑査院は、官僚が資料を出さない(廃棄などの隠ぺいを行う)、言を左右にする、前言撤回を行うなど散々な目に遭わされました。
なぜここまでもめているかといいますと、野党側が、
大統領府が閉鎖の問題点を知っていながら見過ごした
大統領府が閉鎖をそそのかした
大統領府が閉鎖をそそのかした
のではないかと追求しているからです。
ご存じのとおり、文在寅大統領は「クリーンエネルギー政策」を推進して原発を目の敵にしていますから、官僚もその姿勢に「忖度」(こういうときに使う言葉ですね)して抵抗したんじゃないのか、というわけです。
実際、韓国メディア『朝鮮日報(日本語版)』の記事によれば、
監査前日に産業資源部では証拠資料・大統領府に報告した資料444件のファイルを破棄していた
となっています。非常に悪質な行為と言わざるを得ないでしょう。大統領府からすれば素晴らしい「忖度」です。
で、鑑査院は、
2018年04月に文在寅大統領が「月城原発1号機の恒久的な稼働中断はいつ決める計画なのか」と質問した直後に、「早期閉鎖」が急に進展した
としています。
つまり大統領の鶴のひと声で決まったというわけです。文大統領が「鶴」かどうかは分かりませんが。
韓国の大統領は強大な権限を持つとされますし、またトップが方針を指示するのは当然でしょう。しかし、その判断が合理的なものだったのかどうかについては疑問が残ります。
なにせ「太陽光発電」を推進したためにあちこちで悲喜劇が起こっていますので。
⇒参照・引用元:『朝鮮日報(日本語版)』「『文大統領の『いつ止めるのか』という質問直後、産業通商資源部長官が稼働中断指示」
(吉田ハンチング@dcp)