小ネタかもしれませんが興味深い件ですのでご紹介します。
韓国の文在寅政権ももう末期ですが、このタイミングで金融監督院の院長が替わることになりました。
金融監督院は、金融委員会の傘下にあって、金融機関の検査・監督業務を担当する特殊法人。英語では「Financial Supervisory Service」で略称は「FSS」です。
着任したチョン・ウンボ新金融監督院長が以下のような発言をして注目されています。
(前略)
チョン院長はこの日の就任演説で、現在の状況について、「まだ実体経済回復のための金融支援の必要性が切実ながらも、過度の民間部門の債務を管理しなければならないという容易でない金融環境に直面している」と診断した。彼は「限界企業・自営業不良拡大の可能性、バブルの懸念が提起されている資産の価格調整など、さまざまなリスクが一時に集中してくる、いわゆるパーフェクトストームが発生することもある」
映画『パーフェクトストーム』では、カテゴリー5のハリケーンが合体して最強の嵐となっていましたが、韓国にも異常に積み上がった負債と資産バブルの崩壊によって凄まじい嵐に見舞われる可能性がある、と警告しているのです。
チョン新院長は官僚出身で、2008年の韓国通貨危機時には、企画財政部国際金融政策官(局長)で、危機の克服に陣頭指揮した経験があります。文大統領は、新しい金融監督院長に実務家を据えたわけです。
実際に韓国にパーフェクトストームが来たら、チョン新院長がその腕を振るうことになるでしょうか。
ちなみに、最強の嵐が来る中で生き残ろうと奮闘する漁師たちを描いた映画『パーフェクトストーム』は一大スペクタクル映画に見せかけて、プロレタリア文学『蟹工船』みたいな話です。
新長官の言い出したことですが、韓国の先行きを暗示しているかのようでもあります。
(吉田ハンチング@dcp)