「どうしちゃったんだろ」という椿事が韓国で起こりました。
まず、以下の『ソウル経済』の紙面のスクリーンショットをご覧ください。
文在寅前大統領と李在明(イ・ジェミョン)元大統領候補が仲良く手をつないでツーショット写真に収まっています。
もう何度だっていいますが、そもそもこの2人には遺恨があって仲が悪いのです。それがなぜこんなことになったのでしょうか。
二人とも黒ずくめであるのがお分かりいただけるでしょうか。2022年05月23日は盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の13周忌でした。
文在寅さんと李在明(イ・ジェミョン)さんも出席したのですが、ここで二人は会食することになり、その前に文在寅さんから言い出して写真撮影になったのです。
韓国メディアによると、この時、文在寅さんは「何かの役に立つかもしれない」と言ったとこと。
この発言の真意が問題です。
先にご紹介したとおり、李在明(イ・ジェミョン)さんは国会議員の補欠選挙に立候補しています。
「自分が応援していること李在明(イ・ジェミョン)さんが当選するのに役立つだろう」という意味とも取れるのですが、もしそうだとすると文在寅さんは自身を過大評価し過ぎではないでしょうか。
この写真はむしろ逆効果になる可能性があります。
任期の終わる最後の最後まで自画自賛ばかりで、「自分は偉大な大統領」と言い続けた人ですので、「この偉大な大統領が応援しているんだから当選するだとう」としたのでしょうが、2022年03月09日に国民が政権交代を望んだことをもう忘れてしまったのでしょうか。
接戦ではありましたが、「文在寅はもう嫌だ」「『共に民主党』はもう嫌だ」という声の方が大きかったから負けたのに……。
また、文在寅さんからすれば、そもそも仇敵であるはずの李在明(イ・ジェミョン)さんに恩を売った、あるいは貸しを作ったつもりなのかもしれません。
李在明(イ・ジェミョン)さんは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の演説に感銘を受けたコテコテの左派であるにも関わらず、徹底的なリアリストの面も持っています。損得だけで行動できる非情さがあるのです。
ですので、一緒に写真を撮ろうと言われたときに「選挙戦に役に立つかも」と計算が働いたのでしょう。
李在明(イ・ジェミョン)さんも笑顔で写真に収まっています。
お二人には大変申し訳ないのですが、韓国ウオッチャーなら以下の写真を思い出すでのはないでしょうか。
↑全斗煥(チョン・ドファン)元大統領と盧泰愚(ノ・テウ)元大統領。法廷に立たされた二人はかつての盟友同士。手をつないで苦しみに耐えました。
上掲の二人の写真にはぐっとくるところがありますが、なにせ文在寅さんと李在明(イ・ジェミョン)さんは遺恨がある人同士。全斗煥(チョン・ドファン)元大統領と盧泰愚(ノ・テウ)元大統領のように、文さんと李さんが法廷で手をつなぐことにならないといいですね。
(柏ケミカル@dcp)