韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が「原発と武器を抱き合わせで輸出だ」と号令をかけていますが、これはポーランドの大量武器購入というジャックポットがあったためだと思われます。
ちなみに、ポーランドに韓国が原発輸出を行うという報道が見られますが、これは間違いです。
また決まっていません。
ポーランドの原発プロジェクトの第1次事業はアメリカ合衆国の『ウェスティングハウス』が担当することが決定。第2次事業については韓国とMOUを交わしています。しかし、これは韓国が落札したという意味ではありません。
それはともかく、ポーランドが大量に武器を購入してくれたので意外なことが起こっています。
慶尚南道(略称「慶南」)※の貿易収支が黒字に転換したのです。
慶尚南道 10月
輸出:30億2,600万ドル
輸入:27億2,200万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):3億400万ドル
輸出:30億2,600万ドル
輸入:27億2,200万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):3億400万ドル
輸出額30億2,600万ドルのうち約1割、「3億2,000万ドル」が防衛関連品目の輸出です。
韓国メディア『NEWSIS』の記事では「これまで造船業に依存していた輸出産業構造を脱却し、多角化の第一歩を踏み出したと評価された」と書いています。
ちょっと待ってくれ、です。
慶尚南道の一大産業は造船です。造船業の景気に大きく左右されてきましたし、なんとか造船以外に大きな輸出の軸を作りたいというのが願いでした。これを防衛産業に求めるのは、相当難しいのではないでしょうか。
今回のポーランド輸出はいわば特需であって、このような売上が長続きするとは考えない方がいいのではないでしょうか。
※慶尚南道は、朝鮮半島の南端で、造船の拠点巨済市が属しています。
(吉田ハンチング@dcp)