韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の「UAEの敵はイランだ」という発言が波紋を広げています。
中東の孤児であるイランはUAEとの関係強化を重視しており、極東の小国である韓国の大統領などに大事な関係を壊されてたまるか――という思いがあるのでしょう、イラン外務省は激怒しているのです。
2023年01月18日、イラン外務省はユン・カンヒョン駐イラン韓国大使を召喚し、強い抗議を行いました。以下はイラン外務省が出したプレスリリースです。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。UAEにおける韓国大統領の介入主義的発言に続いて、韓国大使が外務省に召喚され、イラン・イスラム共和国の強い抗議が外務省の法務・国際担当官から彼に伝えられた。
この会談で、ナジャフィ次官はイラン・イスラム共和国とペルシャ湾のほとんどの国との友好関係について説明し、韓国大統領の発言はこれらの友好関係を妨害し、地域の平和と安定を弱めるものであると伝えた。
外務次官は、大統領の発言に関して韓国当局に直ちに釈明するよう要求し、直ちに修正する必要があることを強調した。
ナジャフィ次官は、イランの銀行資産を凍結したことを含む、韓国の非友好的なアプローチを指摘し、韓国が関係問題を解決するための効果的な行動を欠いているため、イラン側は両国間の関係を見直すことになるだろうと強調した。
外務次官はまた、核兵器を製造する可能性に関する韓国大統領の最近の発言は、核拡散防止条約の文言に反するものであると考えると伝え、この点に関して韓国側に説明を要求した。
韓国大使は、韓国大統領の声明について一部の韓国当局者に説明を行い、声明はイランとUAEまたは韓国との関係とはなんの関係もないことを強調したが、イラン・イスラム共和国の立場と期待を反映してはいない。
⇒参照・引用元:『イラン外務省』公式サイト「外務省は韓国大使を召喚」
ナジャフィ次官は、「イランの銀行資産を凍結したこと」と明言しています。これは、例の「原油代金70億ドルが未払いであること」に他なりません。
70億ドルを支払おうともせず、のらりくらりとかわしている韓国の態度は非友好的だ、と指摘。「韓国との関係を見直すことになるだろう」と脅しています。
この問題が大きくなると、イラン革命防衛隊が韓国籍タンカーを拿捕するという案件がまた発生するかもしれません。
ただし、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の核保有発言について、イラン外務省次官が「NPT違反ではないのか」と指摘するのはいかがなものでしょう。
これは世界的「おまいう」発言ではないでしょうか。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、UAEに派遣されているアーク部隊の目的意識を高くするつもりの発言だったのでしょうが、余計なひと言でした。
そもそも「どの国を主敵とするのか」はUAEが決めることです。
確かに有事には自動参戦しなければならないアーク部隊なので「どこと戦うことになるのか」は重要でしょうが、勝手に主敵を決めてはいけません。
(柏ケミカル@dcp)