韓国メディアに「日本人に対するビザ発給を再開したのに韓国に対してはまだだ……」という嘆き節の記事が出ています。
Money1でもご紹介しましたが、中国は「中国人に対する入国条件が厳しい。差別的扱いだ」と主張して日本人、韓国人に対してビザの発給を停止、「中国には入国させない」としました。
以下は、駐日中国大使館が2023年01月10日に出した「ビザ発給停止のお知らせ」です。
日本政府は「ナニ言ってんだこいつ」と文句をつけたのですが、知らん顔。
韓国も同様の措置を取られたので、「日本と韓国には報復措置を発動し、アメリカ合衆国などには何もしていない」と「中国の弱い者いじめ」を指摘。
ビザ発給停止を行うと、日本のビジネスマンが中国に行けず、ラインの保守などが行えません。中国の製造業が困ることになります。自分で自分の首を締めるわけです。ビザ発給停止措置というのは、ボディブローのように効くのです。
で、駐日中国大使館は2023年01月17日に「中国に入国する日本人は陰性証明書を出せ」というリリースを出しました(下掲)。
「これでアイコだからな」と考えたのかどうか分りませんが、2023年01月29日、駐日中国大使館は「ビザの発給を再開します」としれっと公表しました(下掲)。
まあ白旗ですわな。
で、韓国メディアの方が怒っているので見てみましょう。『朝鮮日報』ですが、記事のタイトルから「中国『入国報復』19日ぶりに日本ビザ発給…韓国は解除しない」とお怒りのご様子です。記事の一部を以下に引用してみます。
中国は日本人に対する中国ビザの発行中止措置を解除した。
日本政府が中国発の入国要件を強化すると、これを「差別的措置」として報復に乗り出してから19日ぶりだ。
しかし、中国は日本と一緒にビザ発給を中断した韓国に対してはビザ発給再開の意思を明らかにしなかった。
(中略)
中国は韓国に対する報復措置は継続し続ける可能性がある。
韓国は日本と違って中国人に対するビザの発行を中断した状態だが、今月27日にはこのような措置を来月28日まで延長すると発表した。
韓国の場合、上掲のとおり中国人に対してビザ発給を停止しているので、相互主義的な視点からいっても中国が折れる可能性はあまり高くありません。「日本にはビザ発給を再開しやがった」という難癖の付け方はちょっと当たらないですが、「日本には絶対に負けたくない国」なので腹も立つのでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)