韓国の関税庁が「2023年01月」の輸出入のデータが確定したとしてプレスリリースを出しました。先にご紹介した暫定版と大きくは異なりませんが、最悪な結果ですので再度確認しておきます。
以下をご覧ください。
2023年01月 確定値
輸出:462億7,600万ドル(-16.6%)
輸入:589億2,700万ドル(-2.8%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-126億5,100万ドル2023年初月なので累計も同上
※( )内は対前年同期比の増減
確定値になってもやはり単月としては過去最悪の結果です。これで通関ベースの貿易赤字は、2022年04月~2023年01月の10カ月連続※。
※これまでで最長の連続赤字は「1995年01月~1997年05月」。よくこれでもっていたなと思われるかもしれませんが、もたなかったから1997年のアジア通貨危機で事実上デフォルトしたのです。
通関ベースとはいえ「約-127億ドル」の結果ですから、2023年01月の経常収支はほぼ間違いなく赤字に転落します。
もう何度だっていいますが、韓国では貿易収支が十分に大きくないと経常収支は黒字になりません。2023年01月の通関ベースの「貿易収支:約-127億ドル」は、国際収支統計でも大きな赤字になりますから、これを黒転させることは恐らくできません。
もし黒字になったら、それこそ統計を疑わなければなりません。
先にご紹介したとおり「韓国は貿易より配当で食べるようになった」なんて記事を韓国メディア『ハンギョレ』が出していますが、貿易収支の大きな赤字を帳消しにできるほど、第1次所得収支(外国から得た所得が計上されます)が大きいわけではありません。
日本のようになるには、韓国は時間が足りませんでした。「日本のおかげで近代化したのに……惜しかったね」となりそうです。
(柏ケミカル@dcp)