韓国は輸出が捗らないと国が傾きます。韓国の輸出を牽引しているのは製造業ですが、その製造業で在庫が増加する動きが止まりません。
2023年03月02日、韓国の産業通商資源部が「2023年01月の産業活動動向」を公表しました。全産業の動向を示すものですが、この中に見逃せないデータがあります。
「在庫」についてです。以下をご覧ください。
製造業の在庫
製造業の在庫は、コンピュータ、1次金属などで減少したが、半導体、通信・放送機器などで増加し、前月比2.6%増加した。前年同月比では、1次金属、化学製品などで減少したが、半導体、自動車などで増加し、10.0%増加した。
<前月比の主要増減業種>
増加:
半導体(28.0%)
通信・放送機器(22.6%)
電子部品(10.1%)など減少:
コンピューター(-53.6%)
1次金属(-5.0%)
化学製品(-3.8%)など<前年同月比主な増減業種>
増加:
半導体(39.5%)
自動車(32.9%)
機械装備(11.3%)など減少:
1次金属(-6.2%)
化学製品(-4.4%)
電子部品(-15.3%)など製造業の在庫/出荷比率(在庫率)は120.0%で、前月比2.2%ポイント上昇した。
製造業の在庫・出荷循環図を月別に見ると、出荷は減少幅(-9.4% ⇒ -8.4%)が縮小したが、在庫は増加幅(4.5% ⇒ 9.7%)が拡大した。
(後略)
在庫が増えるのはよくありません。そもそも物が売れていないということですし、財務上もマイナスに働きます。2023年01月時点で、在庫比(在庫/出荷)が120%となっています。
つまり、在庫が出荷の1.2倍あるのです。
特に価格が下落して懸念されている半導体の在庫量はまだ増加しています。
対前月比で「28.0%増加」、対前年同月比で「39.5%増加」。前年同月比で約4割増加ですから、尋常な増え方ではありません。
しかも、上掲で書かれているとおり01月時点で在庫の増加幅(全製造業)は拡大しています。それだけ物が売れていないということです。
製造業がメインの韓国にとって由々しき事態といえるでしょう。
(柏ケミカル@dcp)