2023年04月11日、韓国の金融通貨委員会は基準金利(政策金利と同義)を「3.50%」で据え置くことを決定しました。
「金融通貨委員会」は、次の通貨政策方向決定まで『韓国銀行』基準金利を現水準(3.50%)で維持し、通貨政策を運用することにした。
物価上昇率の鈍化の流れが続くだろうが、目標水準を上回る上昇が相当期間続くと見込まれ、主要国で金融部門のリスクが増大するなど、政策条件の不確実性も高いだけにインフレ鈍化速度、金融安定状況およびその他の不確実性要因の展開状況を点検しながら、追加印象の必要性を判断していくのが適切だと見た。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「通貨政策の方向性」
上掲は『韓国銀行』のプレスリリースですが、まあぶっちゃけて「上げられない」という状況です。
金利上昇が「資金調達市場の梗塞化」「家計負債の増大」「不良債権増大の危険」など韓国経済が揺さぶられているので、『韓国銀行』としても状況を見るしかない――となっています。
これによって、アメリカ合衆国との金利差は最大で1.50%(韓国史上最大タイ)のママとなりました。
アメリカ合衆国:4.75-5.00%
韓国:3.50%
次のアメリカ合衆国『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)は、2023年05月03日です。
合衆国の政策金利予測は、『Fed Watch』によると2023年04月11日14:11現在、以下のようになっています。
「5.00-5.25%」が70.4%です。つまり、来る『FOMC』では0.25%(= 25bp)上げるのではないかという予測の方が優勢です。
こうなると、合衆国と韓国の金利差は「1.75%」まで拡大し、韓国史上初の米韓金利差となります。資金流出が拡大しないかが見どころになります。
(柏ケミカル@dcp)