中国では若者の大失業時代です。先に少しだけご紹介しましたが、2023年に大学を卒業するのは1,158万人にも達するのです。
大学卒業スグ失業者――という、若者にとっては大きな試練の時代となっています。
官報によると、都市部における16~24歳の失業率は、2022年09月には19.9%を記録し、末時点で17.6%となっています。
つまり、5あるいは6人に1人は失業者です。
中国共産党の出す統計データなので、どこまで信用できるんだという話がありますし、実際の「仕事のなさ」は数字よりもっとヒドイ、というのが中国の大学生の皆さんの肌感覚です。
中国のSNS『Weibo』で検索してみればお分かりになるでしょうが、就活生の悲鳴が満ち満ちています。
習近平総書記の共同富裕という妄想、その実、政争によってIT産業、教育産業が弾圧され、両産業での雇用がなくなったのも大きな影響を与えています。
いかに2023年の就活生の就職が困難か、例えは以下のようなフォーラムを見つけました。就活生のつらさが吐露されたスレッドの一つです。
上海「双一流」大学の卒業者の就職率は耐え難い!
2023年の大卒就職率はまだ完全には出ていませんが、大卒の就職率は、あまりよくありません。
実際の契約率は非常に低く、総括すると惨めという言葉を使っても過言ではありません。
『上海海洋大学』は「双一流」大学であり、国際都市上海に位置し、雇用機会は他の地方大学より自然と優位を占めるはずです。
普通に考えれば、このような沿岸部にあり、「双一流」大学であれば、就職は難しくないはずですよね?
しかし、現実には、これが一流大学の就職率だとは信じられない、見るに堪えないほどの惨状です。
ネットユーザーが公開した『上海海洋大学』の2023年卒業生の就職状況の分析からすれば、同校の学部生の就職率は13.64%、大学院生の就職率は17.27%、全体の就職率は15%未満です。
「双一流」大学というのは、世界一流大学・一流学科の略です。中国は「高等教育強国」になると称して2010年から、一種の認定制度を開始しました。
つまり、上掲の『上海海洋大学』は、中国の教育部から「世界一流大学」と「一流学科」の2つを認定された、いわば名門校というわけです。
ところが、そのような大学の卒業生でも、「学部生:13.64%」「院生:17.27%」の就職率しかないというのです。
逆にいえば、「学部生:86.36%」「院生:82.73%」の失業率です。
このように、ネットで大学生の悲鳴を拾っていくとだんだん暗い気持ちになってきます。中国の大学生にとっては非常につらい時代なのです。
(吉田ハンチング@dcp)