2023年05月16日、『韓国銀行』が「2023年04月輸出入物価指数」を公表しました。
これは毎月出るリポートで、貿易が何より大事な韓国ですので、輸出物価・輸入物価がどのようなトレンドなのかについては、神経を尖らせているのです。
□2023年04月輸出物価は前月比0.1%上昇、輸入物価は前月比0.7%上昇
ㅇ前年同月比では輸出物価は7.5%下落、輸入物価は5.8%下落
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2023年04月輸出入物価指数」
当月は、輸出物価は0.1%上昇しましたが、輸入物価はそれを上回る0.7%上昇しました。
貿易のもうけを示す「貿易収支」は、輸出から輸入を引いて求めます。もう何度ご紹介したか分かりませんが、そもそも韓国はこの貿易収支が大きな金額でないと、国が傾きます。
通関ベースとはいえ、すでに14カ月連続の貿易収支赤字ですから、すでに傾いているといっていいのです。
で、04月は輸出を上回って輸入物価の方が上がりました。ということは、貿易赤字が大きくなる方向に物価が動いたというわけです。
韓国にとって全く良くありません。
実は、今回『韓国銀行』が公表した資料の中に、本当に韓国にとって憂鬱になるデータがあるのです。各品目別に物価の増減を見たものです。
以下をご覧ください。
韓国が回復を祈っている半導体についてです。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2023年04月輸出入物価指数」
対前月比で、DRAMは「16.0%」、フラッシュメモリーは「-2.4%」です。前月の03月から04月はさらに下落しました。
半導体価格の回復が望まれているのですが、「04月も無理でした」という結果です。
ヒドイのは、上掲のとおり対前年同月比では、
フラッシュメモリー:-51.7%
とほとんど半値になっていることです。
IT需要が回復せず、数が出ない上に(そのために値が下がるのですが)、価格が半額になったら――それは企業が傾くでしょう。半導体に依存してきた韓国経済が傾いても当然です。
今回のデータは「ここまで落ちているのか」と驚かされると共に、「値が戻らんとどうもならん」ということを改めて認識させてくれる数字です。
「下半期には回復するだろう」みたいな予測だったのですが、本当に大丈夫でしょうか。下半期突入まで2カ月を切っています。
(吉田ハンチング@dcp)