2023年08月30日、中国『Huawei(ファーウェイ)』の最新スマホ「HUAWEI Mate 60」と「HUAWEI Mate 60 Pro」がリリースされました。
↑「HUAWEI Mate 60 Pro」。YouTube「gizmochina」チャンネル/スクリーンショット
IT業界的には、「メインのプロセッサーは何か?」が注目の的です。
「Kirin 9000s」であり、『SMIC』製で、7nm級のテクノロジ-を用いて製造されたものではないか――という観測が出ています(2023年09月04日『TechInsights』による)。
これが事実であれば、アメリカ合衆国による「Huaweiへの半導体輸出禁止」を中国が突破した可能性があります。
これによって、合衆国による「中国に対する半導体規制」がさらに強化される可能性が高まっています。
韓国では、別の事実に戦々恐々です。
「Mate 60 Pro」に韓国『SKハイニックス』のメモリーとフラッシュストレージが使用されていることが分かったからです。
↑YouTubeの『Bloomberg Television』チャンネル「Huawei Mate 60 Pro Teardown: SK Hynix Investigating Use of Its Chips」
上掲は「Mate 60 Pro」を分解して確認している『Bloomberg Television』チャンネルの動画ですが、なぜ『SKハイニックス』のメモリーを使用できているのかが問題です。
もし『SKハイニックス』が輸出していたのであれば、2020年09月15日から開始された合衆国による対『Huawei』輸出規制破りです。
現在のところ、『SKハイニックス』は「(合衆国の規制以降に)ファーウェイと取引した事実がない」と述べている、とのこと。
『Bloomberg』が上掲の動画を公開したのが2023年09月07日。翌08日には、『SKハイニックス』の株価は以下のとおり急落しました(チャートは『Investing.com』より引用)。
07日の終値が「11万8,500ウォン」で、08日の終値が「11万3,700ウォン」ですから、約4.1%の下落です。
どのようにして『Huawei』が『SKハイニックス』のメモリーを入手したのかが調査され、もし『SKハイニックス』がウソを言っていた場合には、合衆国からの制裁対象になるでしょう。
事態の推移に要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)