【半導体戦争】中国の反撃!中国『YMTC』が米『Micron』を提訴

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中国の大手メモリー半導体企業『YMTC』(長江存儲科技)が、2023年11月09日、アメリカ合衆国の『Micron Technology(マイクロン・テクノロジー) 』とその傘下のユニット『Micron Consumer Products Group(マイクロン・コンシューマー・プロダクツ・グループ)』を相手取り、『YMTC』が保有する8件の特許を侵害したとして、『カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所』に訴訟を起こしました。


↑『U.S. District Court for the Northern District of California』の公式サイトで確かに「Yangtze Memory Technologies Company, Ltd. v. Micron Technology, Inc., et al」という特許絡みの訴訟が提起されたことが確認できます/Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください

⇒参照・引用元:『カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所』公式サイト「New Cases from 10/14/2023 to 11/13/2023 – 561 Records」

この中国企業の提訴に対して、中国メディアは喝采を叫んでいます。

例えば、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』の書き様を見てみましょう。

(前略)
中国のアナリストは、この動きは中国のメモリー半導体企業にとって、合衆国のメモリー半導体企業に対して正式に反撃を開始する画期的な出来事であり、中国企業が世界をリードし、メモリー半導体の分野で米国の制裁から完全に自由であることを示している、と述べた。

中国ビジネスニュースポータル『Yicai.com』の報道によると、今回の訴訟は『YMTC』が『Micron』による特許技術革新の広範かつ無許可の使用に終止符を打つためのものだと述べた。

『YMTC』は、『Micron』が特許技術を違法に使用し、市場競争をかわし、市場シェアを獲得・保護していることを理由に挙げている。

今回の訴訟は、『YMTC』を3D NANDフラッシュ市場から追い出すことで、競争と技術革新を妨げようとする『Micron』の試みに対処しようとするものである、と中国企業は述べている。

「『YMTC』の動きは、企業のイノベーションを促進し、正当な権利を守り、正常な市場競争を維持する」と、北京社会科学院の准研究員であるWang Peng氏は日曜日の『Global Times』に語った。

(中略)

起訴状に詳述されているように、『YMTC』はもはや新規参入企業ではなく、世界の3D NAND市場で重要なプレーヤーになっていると指摘した。
(後略)

⇒参照・引用元:『Global Times』「China’s leading memory chip maker YMTC sues Micron for patent infringement in US」

『Global Times』は「合衆国のメモリー半導体企業に対して正式に反撃を開始する画期的な出来事」と快哉を叫んでいます。

大昔に『Intel(インテル)』と『AMD』の互換チップ問題の訴訟に携わった合衆国の弁護士さんに取材したことがありますが、半導体の特許訴訟というのは非常に難しいものです。

『YMTC』が提訴したという「8件の特許」について、『Micron』が本当に侵害しているのかどうか詳細な情報が出てこないことには分かりませんし、特許侵害が認められるかどうか不明です。

とりあえず「中国企業からの反撃」ということですが、訴訟の行方には要注目です。

(柏ケミカル@dcp)

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