先の記事の続きです。2020年01月31日(金)22:40現在(日本時間)、驚くべきウォン安進行となっています。まず以下の日足(ローソク足1本が1日間の値動きを示す)のドルウォンチャートをご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
ついに「1ドル=1,196ウォン」超までウォン安が進行しました。2019年12月に形成した直近高値圏を日足の実体線で抜きにかかっています。非常に強いウォン安トレンドがここにきて一気に吹き上がった形です。これをローソク足1本が1週間の値動きを示す「週足」にしてみると以下のようになります。
以前の記事で使用した図をもう一度以下に掲載してみましょう。
ここまで何度も説明してきましたが、ドルウォンチャートは2019年08月に作ったおよそ「1ドル=1,213ウォン」の天井圏から、高値を切り下げて「ウォン高」進行が続いてきました。水色のラインがざっくりですが「ウォン安の切り下げライン」です。
一方、底にはおよそ「1ドル=1,154ウォン」の「『ウォン高』を阻止するレジスタンスライン」があって、ウォン高(チャートでは下に向かう)傾向ながらも、「ウォン安の切り下げライン」と「『ウォン高』を阻止するレジスタンスライン」の間でダンスしてきたわけです。
上掲の図を使った記事の時点ではまだ三角形の中で値動きをしていました(図は当時のものなので「まだ『三角持ち合い』の中にある」と記載しています)。
それがついに週足レベルで上(ウォン安方向)に破られました。01月31日(金)は週足ではラストの日です。この記事を書いているのは22:40ですので、これからアメリカ時間が始まるのですが、さすがに「1ドル=1,172ウォン」の「ウォン安の切り下げライン」未満に値を戻すことは難しいでしょう。
ですので、ついに週足レベルでも三角持ち合い(上掲のような三角形の中で値が動くことをこう呼びます)をブレイクしたわけです。以前ブレイクするとしたら……として使用した図をもう一度以下に掲載します。
上掲の図でいうところのシナリオ①で三角持ち合いをぶち抜きました。このシナリオ①が成立する前提として、先の記事でも述べたように「『ウォン高』のレジスタンスラインが機能し続けること」もそのとおりになったわけです。また「三角持ち合いが崩されるときは、往々にして大きく値が動く」も現実のものとなりました。
ただ、これは株式やFXの取り引きをされる方にとっては自明のことなので、賢い人なら01月14日におよそ「1ドル=1,154ウォン」に引ける「『ウォン高』のレジスタンスライン」が機能した(これ以上のウォン高を4回目に阻止した)段階で、三角持ち合いのブレイク狙いの玉を仕込んでいたかもしれません。
テクニカル的なことはともかく、いよいよアメリカ時間が始まります。31日が終わり、週足が完全に締まったら「結局01月31日(金)はどうなったのか」をご報告申し上げます。どうか楽しみにお待ちください。好事家の皆さんも本日はチャートを観戦していらっしゃるでしょう。
駒は、いよいよ韓国通貨当局が見過ごすことのできないレートへと進んでいます。
追記
2020年01月31日(金)のドルウォンが締まりました。以下の記事にまとめましたので、もしよろしければ併せてお読みいただければ幸いであります。何卒よろしくお願いいたします。
(柏ケミカル@dcp)