読者の皆さんもですでにご存じでしょう。2024年05月01日午前02時ごろ、中国の広東省で梅州・大連高速道路の一部が18メートル崩壊しました。
↑本件を報じるYouTube『日テレNEWSチャンネル』
自動車23台が巻き込まれ、01日時点で48人が死亡、30人が負傷――と報じられています。事故発生時には火災が発生し、その様子がSNSで流布されました。しかし、当時は夜で現場の様子がよく分かりませんでした。
↑SNSで流れた動画では事件の全体がよく分かりませんでした。
一夜明けて、ようやく何が起こったのがが明確になりました、
高速道路の路面の下、地面が崩落を起こしたのです。ご注目いただきたいのは、山側が土砂崩れを起こして下に向かい、高速道路に土石流が侵入しクルマを直撃――といった事案ではないことです。
↑谷側の走行車線が約18メートル、面積は約184.3平方メートルに渡って崩落しました。見ていただけば分かりますが、この谷側はきちんと土留(また擁壁工事)がなされていたのでしょうか。
Money1でもご紹介しましたが、広東省はここのところ大雨に見舞われていました※。地盤も緩んでいたことは事実でしょう。しかし、上掲の写真を見る限り、谷側の土留、擁壁工事はきちんと行われていたのでしょうか。
※梅州市ではこの1カ月で56ミリの降雨量。これは対前年同期比約4倍です。
地盤が沈下して路面が崩れたというのは、中国の都市で多発しているシンクホールみたいな事案だと考えることもできます。
↑開業1カ月で上掲のような事態となった「北京西JOYCITY」。
問題は、工事と道路管理がきちんと行われていたのか――です。
梅州・大連高速道路の建設を担当したのは『広東路橋建設発展』で、広東省・省道路管理局の全額出資によって造られた会社。つまり国営企業です。道路管理は『広東大潮高速公路』でこちらも国営企業です。
もし、ずさんな設計・施行・管理だったのなら、国が責任を取るべき案件なのです。
(吉田ハンチング@dcp)