2024年12月03日深夜、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は非常戒厳を宣布。国会で戒厳令の解除が議決されたことで、宣布から約6時間後、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は戒厳令を解除しました。
非常戒厳を宣布したのは、最大野党『共に民主党』の数を頼んだ国会議決によってまともな政権運営がきなくなったからです。
気持ちは分からないでもないですが、打った手としては最低でした。
李在鎔(イ・ジェヨン)さん率いる『共に民主党』は、この敵失を利用して大統領弾劾訴追案を上程。本日2024年12月07日、これが17:00頃に票決される予定です(19:00頃という見方もアリ)。
韓国国会の定数は300議席で『共に民主党』および同調勢力の議席は192議席。政府与党『国民の力』は108議席です。
弾劾訴追案を可決するためには、2/3の賛成が必要ですから、票数でいうと「200」です。
つまり『国民の力』から8議員が弾劾訴追案に賛成すれば――成立です。
与党『国民の力』は弾劾訴追案を退けたいが……
今回の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の非常戒厳宣布は、国民から圧倒的に支持されていませんので、国民から選ばれた議員も弾劾訴追案に賛成しないと仕方ありません。
しかし、『国民の力』としては弾劾案訴追案が成立すると――、
憲法裁判所による訴追案の審理 ⇒ 審理で合法と判断 ⇒ 大統領選挙の実施 ⇒ 李在明(イ・ジェミョン)大統領の誕生
というルートに乗ることになります。このルートが確定すると、最短では05月には李在明(イ・ジェミョン)大統領が誕生することになりるでしょう。
『国民の力』としては、弾劾訴追案を可決させるのが得か、それとも国民の反感を買ってでも「とりあえず訴追案を否決するのが得か」を判断しなければなりません。
一応、06日の時点で『国民の力』は「党としては弾劾訴追案を否決する方向」としました。
党代表を務める韓東勳(ハン・ドンフン)さんは、実際に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と面会しましたが、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、韓東勳(ハン・ドンフン)代表の求める職務停止について合意しませんでした。
しかし、07日10:00に、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が戒厳令騒動後初めての声明を出しましたが、その中で「私の任期を含む今後の政局安定のための対策については、すべて我が党に一任いたします」と述べましたので、職務停止になっても仕方ない――というわけです。
あと数時間で尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の時代が終わることが決定します。
(吉田ハンチング@dcp)