2025年01月01日夜、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が逮捕されるかもしれないというので、韓国大統領官邸前に「逮捕反対派」が人の盾を作り、逮捕賛成派と対峙するという事態となっています。
↑プラカードには체포영장 탄핵무효(逮捕令状 弾劾無効)と書いてあります。02日16:50頃、警察にによって解散させられました。
面白いのは、韓国の悪名高き『全国民主労働組合総連盟』(民主労総)が労組員を動員して、逮捕推進の示威行動を行っていることです。民主労総は、その幹部が北朝鮮からの指示を受け、南朝鮮で工作活動を行っていたことが知られている組織です。
韓国メディアの報道によれば、民主労総は「独自に官邸に押し入って逮捕する」との言説も出している――とのこと。これはただの無法者です。
↑プラカードには「윤석열 퇴진(尹錫悦退陣)」「윤석열 OUT(尹錫悦 OUT)」「특검 임명(特別検察官任命)」などと書いてあります。
このような逮捕推進組と逮捕阻止組が大統領官邸前でにらみ合う状況となっています。
人の盾が大統領官邸前でできたことに対して、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は手書きの声明を配布しました(01日)。
自由と民主主義を愛する愛国市民の皆さん!
新年の最初の日、寒い天候の中でも、
この国の自由民主主義の憲政秩序を守るために、
このように多くの方が集まり、苦労してくださっていることに
本当に感謝いたします。私は、リアルタイムでYouTubeを通じて、
皆さんが尽力されている姿を拝見しています。
本当にありがたく、また胸が痛みます。
そして、寒い中で健康を害されないかと
心配も大きいです。国の内外の主敵勢力と反国家勢力の脅威によって、
今、大韓民国は危機に直面しています。
私は皆さんと共に、この国を守るために
最後まで戦い抜きます。国家の主役は党ではなく、
国民一人一人が主役である自由民主主義のために、
必ず勝利しましょう!
私たちの力を合わせましょう!心から感謝し、また感謝します。
新年が皆さんにとって健康と幸せをもたらす一年となりますように。大統領 尹錫悦
とにかく逮捕・捜索しろ!と無茶苦茶な逮捕・捜索令状が出ている
一方の高位公職者犯罪捜査処は、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の逮捕に協力するように、崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政部長官(大統領代行)、大統領室・総理室に文書を送付しました。
先にご紹介したとおり、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領側の弁護士、ユン・ガクグン弁護士は「大統領逮捕は高位公職者犯罪捜査処の捜査権外である」とし、逮捕の執行停止の仮処分申請を憲法裁判所に申請しました。
また、今回裁判所から出た捜索令状は、勝手に「刑事訴訟法110~111条の対象外とする」としており、これは大問題です。
刑事訴訟法110条は、軍事上の秘密を要する場所は、その責任者の承諾なしに押収捜索をすることができず、111条は、公務員または公務員であった者が所持又は保管する物件に関して職務上の秘密に関するものであることを申告したときは、所属公務所の承諾なしに押収捜索できないと規定している。
つまり、今回の逮捕・捜索令状は、高位公職者犯罪捜査処に対して「好き勝手に捜索押収しても良い」とした、やらずぶったくりなもので、法の規制も何もあったものではありません。
これについては韓国の法曹界からも「判事を法の上に立たせるものである」として、「無茶苦茶だ」という批判が上がっています。
当然です。法の恣意的な適用、不適用を判事に決める権限などありません。ことほどさように韓国は「雰囲気司法」であり、「民意」とやらに阿るのです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領側は、逮捕令状と押収捜索令状に対して裁判所に異議申請を出しました。
今回の逮捕・捜索令状の期限は執行期限は2025年01月06日です。
ただし、高位公職者犯罪捜査処は、この期限内に執行が困難な場合、裁判所の許可を得て有効期限を延長するか、新たに逮捕状を請求する可能性がある――と報じられています。
(吉田ハンチング@dcp)