韓国の自動車輸出は北米市場に依存しています。金額ベースで約57%は北米に輸出されているからです。
データ出典:韓国産業通商資源部のプレスリリース(2024年通年)よりグラフ化
アメリカ合衆国のトランプ政権は国外から輸入される商品に高関税を科すことにしましたので、最も大事な市場で価格戦闘力を失い、韓国から輸出される自動車が減少する可能性があります。
いや、実際にすでに減少が始まっているのです。産業通商資源部の公表しているデータで2025年03~05月の自動車輸出の対前年同月比を見ると、以下のようになります。
03月の「-9.8%」、04月「-19.6%」、05月「-32.0%」とその減少幅はどんどん大きくなっています。
産業通商資源部によると、『現代自動車』がアメリカ合衆国に造った工場「HMGMA」(現代自動車グループ・メタプラント・アメリカ)での製造が増えているから――とのこと。
関税を回避するために、合衆国現地生産に切り替えている、というわけですが当然ながら、これが進むと韓国での生産が減少して雇用が余剰になります。
実際、Money1でもご紹介したとおり在庫調整のため韓国工場のラインを一時休止する(期限を切っての実施)といった状況がすでに発生しているのです。
韓国の自動車輸出がこの先どのように推移するのか要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)