「有事の円高」が進んでいるので、当然のごとく株安になっておりまして、佐藤ボイラー(バカ)に現状は投資企画を休ませています。何でもかんでも突っ込めばいい、というものではありません。「遠い戦争は買い、近い戦争は売り」とはよくいわれるところですから、株安になるのは当然としても、なぜ円高になるのでしょうか?
経済学者の高橋洋一先生は以下の点を指摘していらっしゃいます。
「筆者が考えるのは、日本政府は財政問題をほとんど気にする必要がないという事実だ。そうであれば、昨年6月の英国民投票と同様、朝鮮半島の緊張でも、安全資産として日本円に投資することができるだろう」
ちょっと補足が必要でしょう。高橋先生がここで言う財政問題というのは、政府のバランスシート(賃借対照表)のことです。高橋先生は、「日本政府の賃借対照表は財務省、またマスコミが喧伝するような危機的状況ではない」と指摘しておられ、だからこそ円に投資する人がいるというわけです。
ただしこれは、朝鮮半島の有事があくまでも対岸の火事で済み、そのために日本は漁夫の利を得る、という認識の上に立つものです。したがって、北朝鮮のミサイルがもし日本に着弾するようなことがあると、円売りに逆転する可能性が……。
⇒引用元:『夕刊フジ』2017年04月20日(19日発行)『「日本」の解き方 2017◆1759◆』高橋洋一
(高橋モータース@dcp)