『朝鮮日報』に「ドルの値が上がる猫も杓子も買い占め…ドル預金、日に1兆8千億ウォン↑」という興味深い記事が出ました。
⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「달러값 치솟자 너도나도 사재기… 달러예금 하루에 1조8천억↑」
(2020年03月22日)
https://news.chosun.com/site/data/html_dir/2020/03/22/2020032200064.html
韓国内で怒濤の「ドル買い」が起こっているというのです。
韓国五大銀行とされる「国民銀行」「新韓銀行」「ウリィ銀行」「ハナ銀行」「農協銀行」のドル預金がわずか1日で「1兆8,000億ウォン」増加(下掲の17日の14億2,400億ドルをウォンに換算)。03月19日現在で5行のドル預金残高は「430億9,800万ドル」とのこと。
興味深いのは、増加の仕方です。
03月16日(月): 8億6,800万ドル増加
03月17日(火):14億2,400万ドル増加
03月18日(水): 3億9,000万ドル増加
03月19日(木): 3億9,500万ドル増加
元記事に20日(金)のデータがないので、1週間合計の数字が出せないのですが、16-19日の小計で30億7,700万ドルとなります。
これをドルウォンのチャートと併せて見ると以下のようになります(チャートは『Investing.com』より引用)。
ウォン安が進む中で個人・企業問わずドル買いに走っていると同記事は伝えています。
面白いのは、記事内にある都銀行関係者の話です。「営業店でドル建て商品を勧めてはないのに、為替が1,500ウォンまで上がるという話が出回っていて、そのために窓口を訪れ、ドルを買うというお客様が少なくない」とのこと。
これはいわゆる「資産防衛」の動きと考えられます。現金資産の目減りを防ぐために、「ドルにしておこう」というわけです。
「ウォン安」はこれ以上進行しないか?
同記事内では、「為替レートがすでに高い水準にある上に変動幅も大きいので、ドル買いの枚数を増やすのは危険性が高い」という専門家の意見を紹介しています。
また、FED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と韓国銀行の間でスワップラインが結ばれたことから、上値は制限されるのではないか、とも。
つまり、これ以上のウォン安進行はないのではないかと推測しているわけですが、さて03月23日(月)の市場はどう動くかでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)