Money1では連日韓国株式市場の状況をご紹介していますが、新型コロナウイルス騒動のため市況は不安定かつ低迷しています。
韓国では「株式市場をなんとかしなくては!」と議論もかまびすしく、その対策として「株式市場安定ファンド」を設立し、これが04月09日にも稼働するとのこと。
要するにこれは、株価低迷時にお金を突っ込んで株価を維持するためのファンドです。
以下に同ファンドについて報じた『毎日経済』2020年04月08日の記事から引用します。
(前略)
証券業界の関係者は「6日に開催された投資管理委員会の会議で、委員長選任および出資者の投資計画を調整した」とし「早ければ9日、コスピ・コスダックへの投資が実施でき、実際に投資するかどうかは、投資戦略に基づいて決定される」と説明した。(中略)
株式市場安定ファンドは、株式市場の安全弁の役割を果たすという性質上、コスピ・コスダックが上昇する時点よりも不当に暴落した場合、集中的な買い入れで市場の安定を追求する見通しだ。
コスピとコスダックがそれぞれ1,800、600の線を回復した現時点ではなく、暴落時に投入されるだろうという意味だ。
(後略)⇒参照・引用元:『毎日経済』「10兆安定ファンド 9日稼動…運用責任者にカン・シンウ」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
「不当に暴落した場合」というのは何だ、と突っ込みたいところですが、まず、この「10兆ウォン」という規模が恐らく十分ではありません。
Money1では連日のようにお伝えしていますが、外国人投資家は韓国株式市場で売り越しを続けており、その規模は1日で5,000億ウォンを超える日もあります。
実際、直近1カ月での外国人投資家の売り越し金額を見ると以下のようになります。
⇒データ引用元:『finance.naver.com』「投資家別売買動向」
※上掲データは2020年04月08日14:21現在のものです。
ご覧のとおり03月08日~04月08日で「12兆8,776億ウォン」も売り越しています。つまり10兆ウォンなんて規模では全然足りないのです。最低でも「ひとケタ」資金規模を上げないと暴落時には何の役にも立たないでしょう。
(柏ケミカル@dcp)