先の記事で、「メイ首相率いる保守党が総選挙で苦戦するかも?」という記事を挙げましたが、各種調査のとおりに大苦戦。投票はすでに行われ、労働党は過半数が取れないことがほぼ確定です。地方選挙では大勝したのですが、大本命のここで負けると何にもなりません。ロンドンで起こったテロが大きな影響を与えた、といわれていますが……。
この総選挙(下院です)で労働党は過半数(全650議席なので326)がとれず、議席は330から313に減少。どの政党も過半数に満たない宙づり状態(ハングパーラメント)ですので、議会運営はかなり面倒なことになることが予測されます。
メイちゃんは引き続き首相の座にとどまることを表明していますが、対する労働党の党首・コービンさんは「辞任すべき」との考えを示しています。メイちゃんが辞任するにしろ、しないにしろ政治的な混乱は避けられそうにありません。また最多得票はしたものの、保守党の求心力、政策推進力の低下は避けられず、EU離脱についてEUと厳しく対峙して協議できるかはあやしくなってきました。
さて、問題はイギリス通貨「ポンド」です。このような政治的混乱は当然ポンド安を引き起こすと予想されるのですが……これが底に達するかどうか……。識者によっては「ポンドは安く評価されている」という意見、また「これでポンド安となればそこが拾い時」なんていう意見などもあります。
Money1編集部は責任を取りませんので、投資は個人の判断で行っていただくとして、とにもかくにも市場の判断がどのようなものになるのかは見物です。
(柏ケミカル@dcp)