イギリスのEUからの離脱、いわゆる「Brexit(ブレグジット)」問題ですが。08月中盤にはEU交渉担当からも「何とか折り合えるだろう」といった観測が出ていましたが、ここにきてやはりというべきか合意が難しくなっています。
イギリス・メイ首相からの提案にEU側が強く反発。メイ首相は「EUはイギリスに敬意を示すべきだ」という異例の声明を発表。EUの姿勢でイギリスのプライドは相当傷ついたようです。
●ブレグジットの想定スケジュール
・2018年10月18日・19日「EUサミット」開催
離脱協定のまとめを行う要あり
・2018年末頃
離脱協定について欧州議会・イギリス下院での採決が必要
・2019年03月29日
イギリスによるEU離脱の期限
EU法が適用されるのはこの日まで
2018年の9月もあと1週間で終わるので、離脱協定の大枠をまとめ、欧州議会、イギリスの下院での採決にもちこむまでの時間はほとんど残されていません。合意なき離脱になっても仕方がない状況です。このハードブレグジット(hard Brexit)になった場合、通商分野だけではなくあらゆる方面で混乱が生じるでしょう。
ハードブレグジットの可能性が高まったため、とりえあずポンドは上掲のように対ドルで通貨安となっています(チャートは『Investing.com』より引用)。
(柏ケミカル@dcp)