最初に小ネタであることをお断りして始めさせていただきます。誠に申し訳ありません。
先にご紹介した、韓国の建国大学経済学科の崔培根(チェ・ベグン)教授ですが、以下のようにかなりエラい方でした。
1959年生まれ。建国大学経済学科を卒業して、アメリカ合衆国ジョージア大学大学院で経済学博士号を取得。現在建国大学の経常学部経済学科教授として在職しながらKBS、YTN、SBS CNBC、韓国経済TV、毎日経済TVなどに出演して経済を分析している。
合衆国で経済学の博士号を取得されたとのこと。経済の「フェイクニュース」を撃つ「ファクトチェッカー」を自認。また、政治活動にも熱心に参画し、与党『共に民主党』の李洛淵(イ・ナギョン)氏と同席されたりしています。
過去の発言をいろいろ調べてみたら、ラジオ番組出演時の面白い興味深い発言を見つけましたのでご紹介します。
(前略)
チェ・ベグン (中略)だから、外貨準備高というのは、万一の事態に備えての防御壁であると思います。韓国は今(2017年のこと:筆者注)8月末基準で3,848億ドルを持っているんですよ。適正な外貨準備高の規模については、国際決済銀行の勧告基準があります。それによれば、輸入代金の3カ月分と、1年以内に満期になる外債、外国人が株式や債券に投資した金額の3分の1の規模です。これを計算してみると、韓国に必要な規模は、少なくとも4,600億ドルで、多くの場合は5,000億ドルとなります。
ギム・オソン 1億ドル以上が必要ですね。
チェ・ベグン そうです。少なくとも800億ドルで、1億ドルが不足するという計算が出てくる理由はそこにあるでしょう。いきなり資本が流出した時必要なのです。普段は大きくする必要はありません。韓国のように外貨準備高がある程度確保されて、経常収支の黒字が持続する状況の中で、普段は別に問題ありませんが、通貨危機のような急変事態が起きたときに必要なのです。
(後略)
⇒参照・引用元:『YTN』「【生き生き経済]同床異夢の韓中通貨スワップ。中国はゆっくり」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による/『YTN』は韓国のニュース専門局
この記事は、2017年のFMラジオ番組での発言を文字起こししたもの。
チェ教授は「4,600億ドル」「5,000億ドル」の規模が必要と言っているようですが、MCには「4,600億ドル足りない」「5,000億ドル足りない」と聞こえたと受け取れます。チェ教授は、特に修正せず「現在の3,848億ドルから4,600億ドルにするのに少なくとも800億ドル」と答えたようですが、「1億ドル」はどういう意味なのか……。
いずれにしても、2017年の段階でチェ教授は「4,600億ドル」あるいは「5,000億ドル」の外貨準備が必要と考えていたようです。
翻って、2020年現在。先日『韓国銀行』から発表された07月末時点での外貨準備は「4,165億ドル」。
教授、まだ足りないのではありませんか。
(吉田ハンチング@dcp)