中国がドイツからの豚肉輸入を禁止!「EUへの意趣返し」か?

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ドイツはEU最大の豚肉の輸出国で、これは中国にも輸出されています。2020年01-04月にはドイツからの豚肉輸入量はこれまでの2倍4億2,400万ユーロに成長しました。

しかし、2020年09月12日、中国税関はドイツからの豚肉の通関をシャットダウンしました。輸入禁止です。到着したものは破棄するか返送されます。

これは「ドイツでアフリカ豚コレラの症例が見つかった」という報告に対応したもの、としています。

EUへの意趣返し? 病気の再流行を恐れたため?

オーストラリアの例のように、中国の他国への圧迫というのはパターンがあります。輸入を止めて経済的に威嚇をするのです。そのため、今回のドイツの豚肉の輸入ストップも同じと指摘されたりします。

ちょうどドイツが「インド太平洋戦略への理解を表明した」ところでしたから。

しかし以下のような中国の都合もあるのです。

中国は2018年以降に国内でアフリカ豚コレラが発生・流行し、実に1億頭以上の豚が死んだとされています。この大流行によって、中国の養豚農家が大打撃を受け、離農する人も増加、そのため中国国内の豚肉価格が急騰しました。

これを回復するために、中国政府は「補助金を出すよ」などの働きかけを行い「豚肉生産の拡大」を図っていたのです。

ですから、今回の「ドイツから豚肉禁輸」は、「また国内でアフリカ豚コレラが大流行されたらたまらん」という意識の方が大きいかもしれないのです。

本当にドイツへの意趣返しなのかどうかは、しばらくたって中国が輸入が再開するかどうかで判断できるでしょう。

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↑中国で豚肉が高騰しているのをご紹介した2019年09月の記事です

(吉田ハンチング@dcp)

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