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中国の潜水艦を3隻買うと1隻分はタダ!という話

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『South China Morning Post』に面白い記事が出ました。

タイマレーシアとの海洋協定が切れる前に中国から潜水艦を3隻購入し、自国の権益を守ろうとしているという記事ですが、その中に「潜水艦がなぜ中国製なのか」を書いた部分があって、これが傑作です。


↑「Yuan (Type 039A) Class Attack Submarine」PHOTO(C)CSR Report RL33153 China Naval Modernization

『South China Morning Post』の記事から以下に引用します。

Buy one, get two free
一隻買うと二隻タダ
(本文の内容からしてこの見出しは間違っていると思われます:筆者注

Thailand settled on the Chinese submarines after considering offers from Germany, South Korea, Russia, Sweden and France in 2015.

2015年、タイはドイツ、韓国、ロシア、スウェーデン、フランスからの購入を考慮した後、中国の潜水艦を導入することに決めた。

Only China, however, was willing to throw in a submarine for free. Under the terms of the government-to-government deal, a Chinese state-owned shipbuilding conglomerate will build and sell three advanced export variants of the Type 039B Yuan-class submarine – to be called the S26T – for the price of two, or 36 billion baht (US$1.16 billion).

というのは、中国だけがタダの潜水艦を提供することを申し出たからである。政府間での取り引きの条件は、中国の国有造船企業が「039B型ユアン級潜水艦」の輸出用モデル(S26Tと呼ばれる予定)3隻を2隻分の価格、360億バーツ(11億6,000万ドル)で建造して販売するというものだったのだ。

Delivery of the first vessel is scheduled for 2023 and the Thai navy had planned to start sending submariners for training in China this year. Then the coronavirus pandemic hit, which has also forced a delay on payments for the submarines.

最初の艦は2023年竣工予定で、タイの海軍は訓練のために潜水艦搭乗員を今年中国に送ることを計画。しかし、コロナ騒動があったため、潜水艦の代金の支払いに遅延が発生した。

In early August, the Thai navy renewed its request for a funding commitment of 22.5 billion baht for the second and the third submarines, to be paid in seven annual instalments.

8月初旬、タイ海軍は第2、第3の潜水艦を建造することを要請し、225億バーツの資金調達して代金を7回に分けて支払うことになった。
(後略)

⇒参照・引用元:『South China Morning Post』「Thailand’s navy wants Chinese submarines as both bargaining chip and deterrent」(原文・英語/筆者(バカ)意訳)

しかし……なのです。タイ政府内で「潜水艦を買うぐらいなら、そのお金はコロナ騒動からの復興に使う方がいい。潜水艦の代金支払いはもっと待ってもらえばいいじゃないか」という異論が出て、もめているのです。

そもそもタイに潜水艦が要るのかねという話もあって、ややこしいことになっています。「安物買いの銭失い」という言葉もあります。いくら1隻タダになるとはいえ、よく考えた方がいいのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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