アメリカ合衆国は中国へ半導体を渡さない戦術を取っていますが、パソコンに使用されるCPUについては除外と決めた可能性があります。
2020年09月21日、『Reuters(ロイター)』は、CPUメーカーである『インテル』(Intel)が合衆国商務省から中国企業『ファーウェイ』(Huawei:華為技術)に製品を出荷する許可を取得したと報道しました。
上海(ロイター)-Intel Corp.は米国当局から『Huawei Technologies』への特定の製品の供給を継続するライセンスを取得したとIntelの広報担当者は述べた。
⇒参照・引用元:『Reuters』「Intel gets U.S. licences to supply some products to Huawei」(原文・英語/筆者(バカ)意訳)
中国共産党の英語版御用新聞である『Global Times』でも以下のような記事が出ています。
米国のチップメーカーである『Advanced Micro Devices Inc』(AMD)と『Intel』は、合衆国政府からチップを『Huawei』に供給するライセンスを取得したと伝えられています。
これは、ワシントンが中国のハイテク大手に対する制限を緩和していることを示し、近い将来『Huawei』サプライヤーにライセンスを発行する可能性があります。
(後略)⇒参照・引用元:『Global Times』「中国のエンティティーリストは、チップ企業がHuaweiへの供給を再開すること促すかもしれない」(原文・英語/筆者(バカ)意訳)
この記事では、有名なCPUメーカー(ただしファブレス:自分で製造はしない)『AMD』も商務省からライセンスを取得した、となっています。ちなみに記事タイトルにもなっている「中国のエンティティーリスト」というのは↓でご紹介した、中国による対抗措置のことです。
『インテル』に許可が下りたのもこれが効いたんだと言いたいわけですが、そうではなくて「中国のスマホを潰したい」のが合衆国の主眼であるからではないでしょうか。
韓国の半導体については?
上記の『Reuters』の記事では、韓国の半導体メーカー『SKハイニックス』にも触れています。
(前略)
韓国のチップメーカーである『SK Hynix』(KS:000660)も『Huawei』への販売について合衆国のライセンスを申請しましたが、承認は得られていません。メディアとの会話が許可されていなかったため、身元を明らかにすることを拒否した同氏は、合衆国企業以外は合衆国の承認を得られる可能性が高くないかもしれず、チップメーカーは他の顧客への供給を増やすための緊急計画を策定していると語った。
SKハイニックスはコメントを控えた。
(後略)
というわけで韓国企業『SKハイニックス』は合衆国商務省の許可を得る申請はしているものの、得られるかどうかは不確かとなっています。
韓国企業のシェアが大きいメモリー半導体が許可されるかどうかはもう少し様子を見ないと分かりません。
(吉田ハンチング@dcp)