韓国政府が韓国株式市場における「空売り禁止」措置を6カ月延長しました※。そのため、現在の韓国株式市場では空売りができません。
韓国政府はこの延長措置について「市場がまだ(コロナ禍から)立ち直ってはいない。この延長の間に『空売り』についての議論を行ってルールを策定する」なんて説明してます。
しかし、計1年間にも及ぶ空売り禁止措置は先進国では異例のこと(これをもって韓国は先進国ではないといえるかもしれませんが)。とうとうあの『Bloomberg』から懸念を表明する記事が出ました。
2020年09月29日付けの「個人投資家は空売りが許されない韓国市場が大好き」という記事ですが、まず、
コロナによる下落からKOSPI(韓国総合株価指数)は60%も回復しているのにいまだに空売り禁止なのはおかしいだろう
と指摘しています。さらには、
空売り禁止措置で無分別な投資が行われて変動と非効率性が高まる
とした上で「バブルを育てるようなものである」と。
先からご紹介しているように、韓国は現在お金じゃぶじゃぶ状態にあります(市中にあるお金の量を示す「M2」が市場最大を更新し続けている:2020年07月時点で「3,092兆ウォン」)。そのお金が株式投資、不動産投資に向かっていると指摘されています。
韓国政府の「空売り禁止」延長が株式投資に拍車をかけてバブルを膨らませているなら大問題です。
『Bloomberg』は次のような一節で記事を結んでいます。
(前略)
誰もが資本を求めて競争している世界では、個人投資家だけで市場を運営することはできません。
確かに個人投資家だけが活躍する市場というのはいびつです。韓国株式市場は現在いびつになっており、バブルが懸念される状態なのです。
※もともとは2020年03月16日から6カ月の予定だった。
韓国株式市場「空売り禁止」6カ月延長を決定! 「空売り禁止」は本当に効果があったのか?
韓国金融委員会は韓国株式市場における「空売り禁止」の6カ月延長を決定しました。この空売り禁止措置は「2020年03月16日からの6カ月、KOSPI、KOSDAQ、KONEXの全銘柄について空売り禁止」と決められていましたが、これが2021年...
(柏ケミカル@dcp)