オーストラリアと中国が火花を散らしていることは読者の皆さまもご存じのとおりですが、中国はオーストラリアへの報復措置として、オーストラリアからの物品を受け入れないという嫌がらせを行っています。一種の貿易戦争です。
石炭の通関措置を遅延させて輸送船が立ち往生している件は先にご紹介しましたが、これが「ロブスター」にまで及ぶことになりました。
中国はオーストラリアから輸入される生鮮食料品で新型コロナウイルスが検出されたなどといい、輸入に際しての「新しい検疫措置」を実施するようになりました。これに対してオーストラリアはロブスターの輸出を停止しているのです。
2018~2019年
オーストラリアのロブスター輸出:7億5,200万オーストラリアドル
(中国はロブスター輸出市場の94%を占める)
オーストラリアのロブスター輸出:7億5,200万オーストラリアドル
(中国はロブスター輸出市場の94%を占める)
なにせ全輸出の94%が中国向けですからオーストラリアにとっては大打撃。オーストラリア政府は2020年10月30日、デビッド・リトルプラウド農業相が中国の「新しい検疫」については懸念を発表しています。
中国の嫌がらせは念のいったもので、
・大麦の調査
・牛肉の輸入停止
・ワインの調査開
・綿の輸入条件の変更
・石炭の通関遅延
・牛肉の輸入停止
・ワインの調査開
・綿の輸入条件の変更
・石炭の通関遅延
と続いています。本当にロクなものではありません。
このような嫌がらせを続ける理由は「オーストラリアが新型コロナウイルスの起源について国際的な調査を呼び掛けたため」と目されています。
(松田ステンレス@dcp)