中国では国有企業といえどもいかにアテにならないかという話です。
2020年11月10日、国有企業『永城煤電』がデフォルトを起こしていたことが分かりました。この『永城煤電』は、河南省にある中国中部最大の石炭企業です(石炭の埋蔵量100億トン超といわれていました)。
ところが、満期が到来した約10億元(約159億円)を償還できなかったのです。
面白いことに、中国メディアなどの報道によれば、
デフォルトが発生する数時間前に10億元の債券を発行している
というのです。その10億元はどこへいったのか? ロールオーバー(借り換え)用ではなかったのか?などの疑問が尽きません。
また、中国最大の格付け会社である『中誠信国際信用評級』は、この『永城煤電』グループに「AAA」に評価を与えていたことも注目ポイトです。デフォルトを起こしたことが発覚した後、『中誠信国際信用評級』は即座に評価を「BB」に墜落させました。
中国の国有企業といっても全然安心じゃないし、中国の格付け会社もまたアテになんかならないと理解できる傑作なデフォルトが起こったわけです。
(吉田ハンチング@dcp)